今週の一冊:人生が変わるホルモンコントロール術 はたらくホルモン
- 2024年04月23日
- カテゴリー:今週の一冊
今回は著者、工藤孝文さんの 「人生が変わるホルモンコントロール術 はたらくホルモン」を 紹介させていただきます。
皆さんはホルモンについて深く考えたことがあるでしょうか。
今回はホルモンの中でも「幸せホルモン」について紹介します。
1日の生活に合わせて、どこで、どういったことを行えば、ホルモンを上手に操ることができるのか、と言うことに焦点を当てて解説していきます。
まずは朝から起床後、皆さんは真っ先に何を行っていますでしょうか。
本書で推奨されている起床後に行うべきこと、それはカーテンを全開にして朝日を全身であると言う事なんです。
なぜ朝日を全身で浴びると良いのでしょうか。
まず寝ている間は副交感神経が優位に働いていると言う話を聞いたことがある方は多いと思います。
副交感神経はリラックス状態をつかさどっている自律神経のため、寝ている間はこの副交感神経が優位に働いているんです。
ですが、明け方になると体を起こさなければなりませんから、交感神経が高まっていきます。
この交感神経と言うのは、副交感神経とは、逆に活動モードをつかさどっている自律神経です。
この交感神経の高まりをサポートしてあげるために交感神経を刺激すると言う効果がある、朝日を浴びる事を行っていただきたいんです。
活動モードに切り替えるためには、朝日を浴びると言うことが重要なんです。
というのも朝日を浴びると睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を抑制することができます。
睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を抑えることで、脳がすっきりと目覚めると言うことが明らかになっているんです。
さらに朝日を浴びることによって、体内時計をリセットすると言うこともあり、体内時計を整えることができます。
これが起床後に真っ先に行うべきことなのです。
続いて朝日を浴びたら何を行うかなんですか、これは人それぞれ様々あると思います。
推奨されているのは朝食を食べることです。
朝食の中でも特にトリプトファンをしっかりと取ると言う意識が大切です。
ここトリプトファンと言うのは、セラトニンやメラトニンの材料となりメラニンによる質の良い睡眠などをもたらしてくれます。
トリプトファンを摂取するには、朝牛乳を飲んだり卵やチーズを食べるということが大切です。
つまり、タンパク質の摂取を意識的に行うと言うのが大切なんです。
また食事の際には卵やチーズなどのタンパク質を先に食べることで満腹ホルモンのインクレチンが分泌されることがわかっています。
満腹ホルモンがしっかりと分泌されることによって、食べ過ぎを防げますから食事の際にはタンパク質を先に食べることを意識していただけたらと思います。
さて、ここでセロトニンが登場しましたので、このセロトニンについて軽く解説します。
数多くあるホルモンの中で私たちの気持ちや暮らしに1番影響与える有名なホルモンがこのセロトニンなんです。
セロトニンは正確には神経伝達物質と呼ばれるものですが、幸せホルモンと言う異名があり、心の安定などにとても深い関わりがあるんです。
このセロトニンがしっかりと便秘されていますと幸福感が増し、気持ちも前向きになることがわかっています。
そんな素晴らしいホルモンのセロトニンなんですが、どうすれば分泌量を増やせるのか気になりますよね。
そのために重要なのがトリプトファンと言われているんです。
というのもトリプトファンと言うのは、セロトニンのもとになる成分だからです。
よく寝る前にホットミルクを飲むと眠れるような話を聞きますが、実際はホルモンについてしっかりと夜よりも朝に牛乳を飲んだ方が睡眠には良い影響があるということがわかります。
先ほど登場したトリプトファンはセロトニンに変換された後、メラトニンに変換されています。
このメラトニンが睡眠ホルモンと呼ばれていまして質の良い睡眠に導いてくれるからなんです。
トリプトファンからセロトニン、セロトニンからメラトニンと言うことで、2段階の変換を経なければなりませんので、すぐにトリプトファンがメラトニンに変わると言うわけではありません。
ですので、トリプトファンを夜にとっても、そのまますぐに変換されると言うわけではないです。
メラトニンが体内で分泌され始めるのは起床後14時間から16時間ほど経ってからになりますから、朝にしっかりとトリプトファンを取ることによって日中セロトニンに変換され、そのセロトニンが夜になってメラトニンに変換されると言うことで1番スムーズにホルモンを使いこなすことができると言うことです。
ですから、朝に牛乳を飲んでトリプトファンをとっておけば、夜ベッドに向かう頃に身体の中で睡眠体制がしっかり整うと言うことです。
この朝の牛乳をしっかりと押さえておいていただけたらと思います。