今週の一冊:世界の頭のいい人がやっていることを一冊にまとめてみた
今回紹介する本は脳科学者・中野信子さんが書いた「世界の頭のいい人がやっていることを一冊にまとめてみた」です。
中野さんは、東大の大学院で医学博士号を取得した後、フランスの国立研究所に勤務して世界中のたくさんの「頭のいい人」の姿を見ることができたそうです。
この経験を経て、逆境も自分の味方にして、したたかに生き抜いていくのが「世界で通用する、本当に賢い人の要件」だということです。
その少しを今回は紹介します。
・話し上手より聞き上手
誰かのためになるとか、誰かに褒められるを意識しすぎると、ただの都合のいい人になってしまうんじゃないか、自分がもともとやりたかったことが、他人の意見に左右されてブレてしまうんじゃないか、自分のやりたいことと誰かが必要としていることが、上手く噛み合わないときどうしているのでしょうか。
それは、最初はとにかく相手にしゃべらせることです。
話し上手よりも聞き上手に徹するのです。
人は誰でも自分の話をちゃんと聞いてくれると嬉しくなるものです。
すると相手は気分が良くなってきて、聞いてくれる人を信頼しやすくなります。
共通点を探すのも重要なことです。
あまりよく知らない人とでも共通点があるとわかったとたんに、打ち解けた話ができるようになるという経験は、誰しも持っている経験だと思います。
まずは相手をしっかりいい気分にさせて、自分の言うことを聞いてくれやすいようにしておきます。
その裏で自分が誘導したい目的地に話を持っていくことができるようになります。
・楽観主義者である
楽観主義は物事を「なんとかなるさ」と脳天気に考えるという意味ではなく、ポイントは「やればできる」と考えているところです。
つまり自分の力を信じているのです。
これは「自分に特別な力がある」と思い込むことではなく「誰にでもできることをきちんとやれば、絶対に結果がでる」と信じるということです。
誰もがすごいと思う成果をあげても、特別な才能があるからと思うのではなく、自分がちゃんと準備しただけと考えるのです。
それぞれの人間には立場というものがあるけれど「個々の持つ可能性には基本的には差異がない」と考えて、そこに上下の区別をつけることなく対等に接します。
何か新しいことをやるときには、必ずいいことも悪いことも起こるものです。
やれば出来るがベースにあると、あったことをそのまま現実であると受け入れることができます。
・集中力を身につけない
自分はいろいろなことに目移りしがちなので、一つのことに集中するのが難しいという人は、まず集中力を身につけるという発想を捨てることです。
本来、脳というものは集中できる環境を作ってやると、勝手にそのことに集中してしまうようにできています。
「集中力をつける」ための意味のなさそうな努力を一生懸命するよりも、脳が集中しやすい環境作りをすることのほうがずっと簡潔で効果的です。
テレビを消したり、目から入る刺激も気になる方はサングラスなどをかけてみるのもひとつです。
世界で通用する頭のいい人というのはただの秀才ではないです。
空気を読まなかったり、敵を味方にしたり、ストレスを自分に与えてみたり、ちょっと非常識だったり一見大人げないことをしてみたりすることで周りを自分のペースに巻き込んでいく力を持っています。
ちょっと練習は必要かもしれませんが、簡単なコツやテクニックで取得できるものです。
頭の良い悪いは関係ありません。
少し意識を変えるだけで誰にも今日からできることです。
興味のある方はぜひ読んでみてください。