本の世界をめぐる冒険
- 2020年09月08日
- カテゴリー:本の紹介
今年に入ってふなと川接骨院のHP内容が本の紹介になりました。
普段からご覧になっている方や、初めて閲覧する方も何故本の紹介ばかりか疑問に思っていられる方が多いと思います。そういったお声もありました。
接骨院なのだから、健康や怪我、治療家として、体にまつわる内容を載せることもできます。技術は大事ですが、それを扱う人に『心』がなければ意味がないからです。
ふなと川接骨院グループがまず第一に大切としていることが、『心』であり『考え方』です。読書を通して心や考え方を培い、人間力を高めることで、治療を通じて患者様に還元できればと、本の紹介に至りました。
普段から本を読まれている方も、苦手という方も、少しでも興味や関心をもっていただけたら幸いです。
その本のことにちなんで、今週はこちらの本をご紹介します。
今回は、「本の世界をめぐる冒険」。著書はナカムラクニオさんです。
そもそもですが、本って何ですか?という話です。本の歴史、その原点を紐解くべく、現代の本に至るまで様々な変化を遂げてきたルーツを遡る内容となっております。本書は、100ページちょっとで本の厚さも薄いですし、字も大きめなのであっという間に読めると思います。
『本』ってなんなの?と問われたときに、皆さんはちゃんと答えられますか?
おそらくほとんどの方が明確に答えられる人は多くないと思います。
改めて著者が言うには、本は、私たちが生きていくうえで「学びのきほん」だという事です。だから、「本とは何か」について少しでも知っておく必要があります。「本のきほん」を知ることで、さらなる豊かな未来を描く可能性を手にすることができると考えているからです。
本書は、世界の知られざる本の歴史、読書にまつわる環境、本の未来を分かりやすく学べる一冊になっております。
そして、知ってほしい「きほん」とは次のようなことです。
私たちは本の様々な過去を学ぶことによって、本の現在をどのようにとらえ直すことができ、それをどうすれば未来へとつなげていけるか、です。
現代になって、本を読まれなくなった、字を読むのが苦手という理由で、本離れが多くなったという声があります。本当にそうでしょうか?
本がたどってきた道のりを改めて振り返ってみると、必ずしもそうとは言えない理由を「歴史」から発見することができます。
さらに過去を学んで、現代で考えられている本が作られた歴史、発見、「本とはこういうものだ」という定義をとらえなおすことで、「本の可能性」を見出せることができます。
そもそも「本」が生れた起源を遡ってみると、むかしむかし、「本」は人間だったという事です。
文字を持たなかった時代の人々は、「語り部」と呼ばれる記憶力の優れた人々が、物語仕立てにしてわかりすく言葉で語り継いでいました。
「本」はもともと「音で聴く」ものだったのです。次第に「音」であった本は、私たちにもなじみのある、「文字として記された本」になっていきます。
例えば、奈良時代末期に成立したとされる『万葉集』では、「言葉(ことば)」を
「言羽」とも書いていました。しかし、「ことば」に羽が生えて飛んで言ってしまうと困るので、「言葉」と書くようになったのです。
みんなの記憶の中にだけ存在した音声情報を、何とかして記録して定着させようと考えたことが「文字として記された本」のはじまりになるのです。
その他に、本という字の成り立ちや意味、本の定義、未来の本の楽しみかた、
紙の発明など、進化する読書法など、さまざまな知らなかったことが数多く記されている内容となっております。
目次の内容をご紹介
第1章:改めて本ってなに?
第2章:本はどのように進化したのか
第3章:日本の本クロニクル
第4章:本の未来をめぐる冒険
今や当たり前のようにある本も、時代とともに進化を遂げ、紙からデジタルへと様変わりしてきております。そんな中でも、まだ本の需要性は衰えません。
世界でもデジタル化が進んだ今、私達が今後どのように向き合い付き合って行くかで本自体の在り方が変ってくると思います。
この本をきっかけに、普段本になじみのない方でも、何気なく読んでみて面白いと思っていただけたら幸いです。