見てる、知ってる、考えてる
- 2020年09月22日
- カテゴリー:本の紹介
こんにちは。9月も残り半分となり少し肌寒い日もあります。
今週も気になる一冊をご紹介させて戴きます。
今回は、ネットでつぶやく言葉が「深すぎる」と話題沸騰!10歳の男の子が書いた自己啓発本!脳科学者の茂木健一郎さんも推薦。「バオはこの本で、もしかしたら、大人の常識をひっくり返すかもしれない」
10歳の男の子というのは、中島芭旺くん。
小学校には進学せず自宅学習という方法をとっている。「自分で選択して学習」「好きな人から学ぶ」がモットー。9歳の時から著名人のセミナーにひとりで出かけるようになり、あるとき本を出す事を決意、10歳にしてこの本を刊行することになった。Twitterでつぶやく言葉があまりにも深くて、「小さいからだの哲学者」と呼ばれることも。
この本の出版元 サンマーク出版の編集長 高橋明宏さんはこう言っています。
「はじめまして!僕は9歳です。小学校に行かないで自宅学習をしながら、好きな人に会って好きな人から学ぶ!学びたい事を、ワクワク優先で学ぶ、をやっています。東大の異才発掘プロジェクトのホームスカラーです。僕の親は2回離婚していて4ヶ月間母親と離ればなれに暮らしていてそんな時、僕は死にたいとかダメな子だと思っていました。でも、その自分のあり方を変えて自信満々に今を楽しんでいます。僕の経験を本にしたいんですけど、話を聞いてもらえませんか?」
高橋さんのFacebookにこのような文面のメッセージが突然届いたそうです。
いったい何者だろう?ほんとに9歳なのだろうか?とそう思いながらネットで名前検索して返信メッセージを送りました。
お母さんと連絡を取るようになり、数日後お母さんとバオ君に会いました。
バオ君は本を書きたいと言いつつ、なかなか目を合わせてくれませんでした。「なんでもいいから、とりあえず文章を送ってほしい」と言った。さすがにこの時高橋さんも本になるとは考えていませんでした。
ところが、その後バオ君とメッセージのやりとりを何度も重ねるうちに、確信が芽生えました。バオ君の言葉は本にする価値がある。なぜなら、何度も何度も書いた文章にハッとさせられたからです。
この本に書かれた文章はすべてバオ君の書いた原文です。誤字を訂正し、句読点を入れ、改行個所を変えた以外、編集者として手を加えることはできませんでした。
普段は大人の書いた文章を編集している高橋さんにとって衝撃だったのかもしれません。
本の中には、バオ君が伝えたいこと、思っていること、考えていること。
など多く書かれていますが、その一部を紹介させてください。
僕は小さい頃身体を洗ってもらう時、感謝する事をママに教えてもらいました。
髪の毛、僕の頭を守ってくれてありがとう。
右手左手、僕が持ちたいものをもってくれてありがとう。
右足左足、僕が進みたい方向へ進んでくれてありがとう。
そして、心臓、休みなく動いてくれてありがとう。
普段気づかないけど、一瞬たりとも休まない心臓のおかげで僕は生きている。今もお風呂に入って、かならず身体を洗いながら自分にありがとうを伝えています。
絶対にできないことなんてない。
一回だけやって絶対無理だというのはおかしいと思う。
一度もやらずに絶対無理だというのはもっとおかしい。
何度も挑戦して無理だったら工夫してみる。
それを繰り返せば絶対にできる。成功するまでやる。成功するまで。
生きる意味について考えていた。僕は今まで先のことを考えていた。苦しかった。
ママに助けを求めていた。今気づいた。
先のことを考えるより今だ。今を楽しむ。
わかるはずのない先のことを考えるんじゃなくて、今だ。
今を楽しむ。今を生きる。
人の役に立つ。役に立つと嬉しい。それは自己満足。自己満足でいい。
僕は、僕にしかできないことをやる為に生まれてきた。
僕が子供だということで、批判される事もあるだろう。でも、僕は僕にしか出来ないことをやる。
すべて、10歳の少年が書いた文章です。難しい言葉を並べるわけでもなく、心に刺さるものを感じました。
当たり前に感じてることが当たり前じゃないこと。心臓が動いてくれて生きることができる。そんな当たり前のことに感謝する気持ちをもっているバオ君はどんなふうに大人になるのでしょうか?