10代から身につけたいギリギリな自分を助ける方法
- 2020年10月20日
- カテゴリー:本の紹介
こんにちは!本日はブログの更新です。今週のご紹介する本はこちらです。
『10代から身につけたいギリギリな自分を助ける方法』
著者は精神科医の井上佑紀さんです。
この本は、中高生だけでなく、大人やお子さんのいる親御さんにもお勧めしたい1冊です。
本著は、主に中学生~高校生のリアルな悩み、体験がピックアップされています。日々の生活の中で、学校に行くことの辛さ、家にいることの苦しさ、自分自身についての悩み、様々な生きづらさを感じたときなど、解決のヒントが集められており、精神科医の井上先生が教える「頼る」ことから始めるセルフケア本です。
「学校に行かないこと」を選ぶ子はたくさんいる
例えば中学生なら、日本で約12万人が学校に行っていないんだそうです。
学校に行きたくないのは、ひとりで乗り越えるのが難しい問題をかかえているから。
そして、自分を守る手段として、「学校に行かない」ことを選択しているわけなのです。
同時に、何が嫌なのかがよくわからず、対処できることができないまま、我慢を続けている・・・という人も少なくないのが現状です。
ここでは、まず、自分の「しんどさ」に気づくことから始めていきます。
ストレスをため込むと「気持ち」「体」「ふるまい」に様々なサインが表れてきます。
この本を読むにあたって、井上先生がどうしても気づいてほしいことがひとつあります。
それは、『自分は守られるべき存在だ』ということ。
その理由は、人間に「強い人」も「弱い人」もいないし、誰もが強さも弱さを持っているということ。
自分の力が足りない部分は、誰かに補ってもらえばいい。
自分で解決しなければ!と我慢したりがんばりすぎたりしなくていい。
なぜかというと『自分は守られるべき存在』であり「我慢するべき存在」ではないからです。
苦しい体験はときに、自分を責め、悪い人間だと思い込み、価値のない人間だと感じてしまうことだってあります。
でも、自分がつらさを感じていることに気付いたなら、それを和らげる方法をするだけです。
井上先生は苦しい体験から3つのことをまとめることで、自己分析ができるようにわかりやすくまとめてくれました。
つらさを感じるときに試してほしいのが、自分を助けるための3つのステップ。
流れの基本は、整理すること→つながる→対処する です。
これさえすれば、どんな悩みも解決!というわけにはいかないけれど、自分の感じていることを知り、状況を良い方向に向けていくヒントになると思います。
自分のつらい気持ちと向き合うことは、とても勇気がいることです。
だからといって、他人と比べる必要はないし、いやなことは嫌と素直にそう思っていいんだと。書かれています。
それらを一つ一つ丁寧に対処していくことが必要だという事です。
読み方ですが、自分の悩んでいる部分、気になるところから読んでも、差支えないと思います。
目次の内容をご紹介
Chapter1 自分をたすけるためにできること
Chapter2 友達の悩み
Chapter3 恋愛の悩み
Chapter4 家族の悩み
Chapter5 自分自身の悩み
イラストつきで分かりやすく、☑するところもありますし、書くことも多いですが、比較的読みやすいのではないかと思います。
この本を拝読して、自分自身が学生の時に、この本に出遭っていたら、学校生活がもう少し楽しく、楽に送ることができたのではないかと感じました。
だいぶ遠回りして大人になってしまいましたが、あの時はそう思うことが精いっぱいで、それでも貴重な体験だったのかもしれません。
今の自分があるのも、その時の気持ちを大事にしていれば、つらい状況で苦しんでいる子の気持ちを少しでも汲み取れるかもしれないし、聞いてあげることしかできなくても、寄り添ってあげられるんじゃないかと思います。
これを読んで、すべての子に通じるわけでもなく、解決できないこともあるかもしれませんが、そういう考え方もあるんだ、ちょっと気持ちが楽になったと思ってもらえればと紹介に至りました。