いつも「ダメなほうへいってしまう」クセを治す方法
- 2020年12月15日
- カテゴリー:本の紹介
12月も残りわずかとなりました。
今年も色々ありましたが、皆様どのようにお過ごしだったでしょうか?
今週ご紹介する本は『いつも「ダメなほうへいってしまう」クセを治す方法』という本です。
著者は心理カウンセラーの大嶋信頼さんです。
あなたはこんなことがありませんでしたか?
本当は「そっちじゃなくて、あっちに行きたかったのに!」という後悔を。
いつも、同じミスを繰り返してしまう、いつもダメ男とばかり付き合ってしまう、言いたいことが言えない、本当はこれが欲しかったのに、みんなも欲しがっているから、違うのを選んだなど、まったく違う選択をしてしまって、後悔してしまった経験が少なからずありませんでしたか?
「本当はこっちに行きたかったのに、どうして悪い方を選んでしまうんだろう」というかたもいらっしゃるのでは?と思います。
この本は、著者の経験から延べ8万人の臨床データをもとに生まれた大嶋メソッド。
その仕組みを解説しながら、本当に求めている方向を選択できる簡単な方法を、ケースごとに交えながらその方法をご紹介していきます。
私は自分のしたいことをしてきた!と思っていらっしゃる方でも、もしかしたらそうじゃなかったのかも!ということに気づいてくださるかもしれません。
その仕組みを知り、本当に求めていることが選択できるようになると、これまでとは全く違う世界が目の前に広がってくるかもしれません。
本著の内容を少しだけご紹介します。
- 第1章:本当はこっちにいきたいのに、そっちへいってしまう
①言いたいことが言えない ケース1
相手の問題点をはっきり指摘したい。でも「相手に悪く思われるかも」と考えて言いたいことが言えないというケースです。
第一のメソッド 自己犠牲を払うのをやめよう
この「言いたいことが言えない」というタイプの人は「自己犠牲タイプ」の人だそうです。
一般的には「気が弱いから」とか「人に気遣いをしすぎるから」というように思われてしまいます。
でも、本当は「私が犠牲になればいい」と思っているから「言いたいことが言えない」んです。
そんな原因は、両親が不仲でケンカをしていると「ダメな子」を演じて家族の犠牲になって、注目を自分に向けさせることで、家族がバランスを取ろうとしてきた子。
- 子供なのに、不機嫌な母親に気を使って愚痴を聞いてあげ、母親の精神的なバランスをしてきた子は「自己犠牲タイプ」になってしまうそうです。
「子供らしく自由に伸び伸びと生きる!」というのを犠牲にして、家族にとってのよい子、ダメな子を演じて、自らストレスを受け取ることで家族という世の中をうまく保ち続けてきたので、大人になってからの他者との関係でも「自分が犠牲になれば」と、あえてやりたいことを『我慢』してしまいます。
そこで、言いたいことが言えず言葉を飲み込もうとしたときに、「あ!自分は自己犠牲しようとしている!と気が付いてあげるだけで、簡単に生きたい方向に行けるのだそうです。
誰かの犠牲になってあげようしているのに、自分に対して「気が弱いから」とか「嫌われたくないから」などと本質とは違う理由づけをしてしまうと、いつまでも変わることができません。
「自分が犠牲になることはないんだ!」と自己犠牲を払うことをやめて、自分の言いたいことをきちんと相手に伝えることができるようになります。
第二のメソッド 言いたいことを言う訓練をする
実際に言いたいことを伝え、そして相手からくる言葉によって、仕事や人間関係を作っていく訓練をしていきます。
「言ってしまったら相手から嫌われちゃう!」
「余計なことを言って損をしちゃったらどうしよう!」と“言わないための言い訳”が次から次へと浮かんでくるから「言いたいのに言えない」となってしまいます。
言わないための言い訳は『本当はこっちに行きたい』を邪魔にします。
自分では、言った場合と言わなかった場合の損得勘定もちゃんと考えているという意識があっても、頭の中で相手と会話するだけで実際の相手と会話しないでいたら何も進展しません。
これまで頭の中で、相手にダメ出しをしてしまっている癖がついてしまっています。
その習慣を変えて、実際に思っていることを言葉や文字にする訓練が必要なだけです。
頭に浮かんだ相手に対するダメ出しをストレートに伝えるもよいです。
それをちょっと加工しながらでも、相手に伝えることで「あ!自分が考えていたことと違う!」「自分の思っていることをはっきり言うのはそんなに大変じゃない!」ことに気づきことができます。
こうして、お互いの誤解も解けて、自分の言ったことで人間関係を壊さず、損することもなく、自分の行きたい方向に進めるようになるのだそうです。
ほんの一部をご紹介しましたが、このほかにも「頼まれると断れない英雄タイプ」「相手の気持ちを考えるあまり余計なことを言ってしまうお節介タイプ」「自分には無理!と考えて動けなくなってしまうダメ出しタイプ」などが、それぞれのケースにあわせて自分の悪いクセタイプをあらわされます。
職場やプライベートでも「本当はこっちに行きたかったのに、なぜいつも自分はダメな方へいってしまうんだろう?」と、そんなお悩みのお持ちの方は多いんだそうです。著者の大嶋さん自身も、そんな人間で、若いころからもがき苦しんできました。
それでも、自分を客観視し、原因となっている『悪い癖』をはっきりさせれば、そんな自分を変えるのは案外簡単だとおっしゃっています。
子供のころと違い、歳をとるとともに選択肢はどんどん少なくなり、自分の行きたい方向にはいけなくなる、というのが世間一般的な常識です。
本書の目的は、「大人になってからでも大丈夫!どんどん自分の本当に求めているものが、得られるようになる!ますます豊かになる!」という事をわかっていただくのが、大嶋さんが考えた目的でもあります。
この本をお読みになって、少しでもよりよい選択肢を選び、自分の気持ちに素直に生きられるよう、きっかけづくりになれればとご紹介に至りました。