「考えすぎない」人の考え方
- 2020年12月30日
- カテゴリー:本の紹介
今週の本は、明治大学教授の堀田秀吾さんが書いた最先端技術で導き出された「考えすぎない」人の考え方という本を紹介していきたいと思います。
まず初めに、人間が他の生物に比べて特に優れているという点はなんでしょうか?
それは「考える力」です。
人間は「考える力」というものを手に入れたおかげで、言葉や文字、そしてモノや技術を生み出すことができるようになりました。
しかしこの「考える力」というものにも弱点があります。
それは、考えすぎてしまうということです。
考えすぎてしまうことにより、決断ができない、なかなか一歩を踏み出すことができないといった、弊害を生み出すきっかけになってしまいます。
場合によっては考えすぎてしまい、心身の病気につながってしまう事もあります。
人間、考えるというのはとても大切なことですが、考えすぎない方が行動力や幸福感が高まり、仕事や人生にいい影響を与えます。
今回はついつい考えすぎてしまう人に「考えすぎないのに、うまくいく」考え方をこの本からいくつか紹介していきます。
1.心配事の9割は起こらない
人間一度は将来の事や問題の解決法がわからず、不安になったりずっと心配になってしまい、考え込んでしまったことがあるかと思います。
ですが、とある大学の研究の結果、実は心配事の79%は実際に起こらず、16%の出来事は事前に準備をしていれば、対処可能だということがわかりました。
つまり、心配事が実現化するのは、わずか5%しかないのです。
心配になり考えすぎてしまう人は「どうなってしまうんだろう・・・。」と考えるのではなく「こういった結果にしてやるぞ!」と考えて、事前に準備したり、対処法を見つけ出したりしてみましょう。
2.イライラについて考える時間が長いほど、イライラは増幅する
最近イライラしたことはありますか?
人間イライラしたことについて考えだすと、連鎖的にイライラが起こるという研究結果が出ているのです。
イライラについて考えている人と、考えていない人とでは、イライラについて考えている人の方が、不器用な人に対してイヤみを言ったり、批判したりする人が多いそうです。
ネガティブな感情を態度に出すと、その感情はより強化されてしまうので、イライラしたときは、できるだけ別の作業をしたりしてイライラから意識を逸らすような行動をしてみましょう。
3.ぼーっとしているとき脳は記憶したことを復習してくれる
最近の研究ではぼーっとすると記憶力や判断力をつかさどる海馬にもいい変化があることがわかってきたそうです。
ぼーっとして脳を休めることで起きた出来事を脳が自動的に処理する、ということです。
いわば「自動復習機能」とも言えます。
この結果から考えると、仕事や勉強では小休憩を入れた方が定着しやすくなり、情報処理が効率的になるといえるでしょう。
たまには何も考えずただぼーっとしてみるのもいいかもしれません。
4.「こうあるべき」と考える人は病みやすい
今5人に1人はうつ病や統合失調症にかかっているそうです。
その原因として不安や不安からくる考えすぎといわれています。
不安が大きい時ほど理想が高くなる傾向にあり、現実との差が大きくなっていきます。
そしてこのギャップが大きいほどネガティブな感情になり不安が大きくなってしまうのです。
普段から「~すべき」「~であるべき」と考える人は注意が必要かもしれません。
考えすぎないようにするというのは、なかなか難しいものがあるかと思います。
人間の優れた部分である「考える力」をうまく使い、考えすぎないようにして、自分の思考力を高めていきましょう。
興味がある方は是非読んでみてください。