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今週の一冊:よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑

今週ご紹介する本は、「よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑」。

著者は大野萌子さんです。

よけいなひと言を好かれるセリフに変える 言いかえ図鑑

 

本書は、普段の会話や仕事、メールやSNSなどで使える「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」にかえるパターンをシーンごとに解説しています。

より得する言い方に変えることで、言い方で損をしないためのコミュニケーション本です。

 

皆さんは、自分のコミュニケーションにどれくらい自信はありますか?

自分は、ちゃんと話せていますか?

言葉というのは難しいものです。

自分で悪気はなくても、良かれと思って言ったのに、傷つけてしまったり、不機嫌にさせてしまった

など苦い経験を少なからずされたことがあると思います。

 

 

言葉は使い方次第でとても怖いことが起こります。

人間関係にヒビが入ったり、取り返しがつかなかったり、という事です。

もっと怖いことは、相手をイラッとさせることを言っている自覚のない人です。

ハラスメントの行為者(加害者)になりやすいのも、このように無意識のうちに余計な一言を口にしているタイプです。

2020年6月1日に施行された通称「パワハラ防止法(労働施策推進法)」の影響で、ビジネスの現場におけるコミュニケーションに一層の配慮が必要になってきました。

そこで、本書はプラスの言葉を使って「好印象な人」になろう、という事例を交えながらご紹介してまいります。

 

 

  • ◇挨拶・社交辞令

×よけいなひと言 ⇒ ご苦労様です。

◎好かれるひと言 ⇒ お疲れ様です

 

新入社員でありありがちなのが、目上の方に「ご苦労さま」といってしまう事。

これは、上の立場の人が、目下の人に対して言う表現です。

第一声の挨拶として相手をねぎらいたい場合は「お疲れ様です」という方がベターです。

単なる挨拶ならば「おはようございます」「失礼します」といった方が無難です。

ねぎらいの言葉であれば「おかえりなさい」「○○の件が無事に進んだようで何よりです」という事で、より気持ちが伝わります。

 

第一印象を決める大切な儀式が、挨拶になります。

相手に安心感と信頼感を与えるための、最も大事なコミュニケーションであり、人間関係の大きな潤滑油です。

ちょっとした配慮が必要なので、地雷を踏まないようにしましょう。

 

×余計なひと言 ⇒ 大変ですね

◎好かれるひと言 ⇒ 仕事が忙しいんですね

 

大雑把にひとくくりする「大変ですね」は、表面だけの社交辞令にも聞こえ、不快になります。

他人事のように感じられるからです。

基本的には、自分の状況や気持ちを理解してほしいという思いで相手と関わります。

「こんなことがあった」「こんな気持ちになった」という事を分かってほしいのです。

本当に大変なことがあっても、当事者の苦しみは他人にはわかりません。

他人に「大変」だと決めつけられたら、ネガティブな気持ちになるので「大変」というワードは安易に口にしないことです。

相手が発した言葉を繰り返した方が理解を示せます。

例えば「最近休みが取れなくて」には「休みが取れないほどのお忙しさなんですね」という具合です。

特に、挨拶に伴う会話のはじめでは、相手の言ったことをそのまま受け止めて返すことが大切です。

 

 

  • ◇返事

人間関係がうまくひとは必ずといっていいほど「自分の都合」だけでなく「相手の都合」や「気持ち」を考慮したうえで、やり取りすることを心掛けています。

返事の仕方には、その時の感情が無意識に出やすいもの。

だからといって、終始笑顔で愛想よく返事をして、相手が言うことを全部受け取る必要はありません。

返事の基本として気を付けたいのは、自分の感情に流されずに、ニュートラルな対応を心掛けることが大切です。

 

×余計なひと言 ⇒ はいはい

◎好かれるひと言 ⇒ はい、わかりました

 

人の話を聞いて、ちょっと面倒だと感じたときに言いがちなのが、「はいはい」という2つ返事をすること。

話の内容に興味がない、聞いているフリをしているときや、自己顕示欲の強い人の話を早く切り上げたいときに、適当に相槌を打つことが、皆さんもあると思います。

特に、仕切りたがりの人はこの口癖があるという人が多い印象です。

また、口うるさい親に対して、子供がよく言う言葉でもあります。

「うんうん」も同じで、ちゃんと聞いてあげている感じがすると、勘違いして浅く何度も訊く方がいますが、回数が多ければいいというものではありません。

深くゆっくり頷いてもらえる方が、ちゃんと聞いてもらえる感じがするものなのです。

たかが返事、されど返事。

返事は1回が鉄則です。

 

×余計なひと言 ⇒ なるほど

◎好かれるひと言 ⇒ 今の話、よくわかりました

 

相槌代わりに「なるほど、なるほど」と返事をしているシーンをよく目にしまが、これはNGです。

便利な返事として使われているこの言葉は、何度も言うと、上の空で他人事のように聞こえるからです。

会話は共感が大事です。

相手の話を理解したことを伝えたいときは「なるほど、素晴らしい成果を出すまでにそれほど大変なことがあったんですね」というように「何を」理解したのかまで伝えれば問題ありません。

それでも「なるほど」と言ってしまう口癖がある人は「そうなんですね」と、意識して言いかえる努力をしましょう。

 

 

  • ◇ハラスメントになりやすいNGワード

 

ハラスメントの内容も様々なものが増えました。

現在は「身体的な攻撃」「精神的な攻撃」「人間関係からの切り離し」「過大な要求」「過小な要求」「個の侵害」の6種類に分けられます。

パワハラの行為者になりやすい人の特徴として、物事を勝ち負けで判断する、○○するべき論を強く持っている、などがあげられるそうです。

自分を客観視できないために、行為者になるケースが少なくありません。

自分を理解しようとする人は、他人のことも理解しようします。

自分を大切にすることは、周りの人のことを大切にすることにつながります。

お互いに思いやりをもち、分かり合える関係性を築いていきましょう。

 

『なぜ、やらなかったんだ?』『なぜ、こうなったんだ?』

 

「なぜ?」はデンジャラス・クエスチョンと言われ、相手を追いつめる言葉です。

「なぜこうなったのか?」と状況確認して問い詰めることを『調査的対応』と呼びます。

状況を把握しなければ対処のしようがない、と問題解決志向の人が陥りやすい関わり方だからです。

これは「追及」「脅迫」「叱責」ととらえられる危険性があります。

原因究明も大事ですが、まずは、相手の気持ちを聞くことが必要です。

 

『若い子はいいね』『男のくせに』

 

性別、年齢、容姿ついての会話の中で引き合いに出すのは、ビジネスシーン、コミュニケーションでは不適切です。

「女のくせに」「男なのに」も偏見も生み、差別につながるような行動に発展しやすいのです。

「若い子はいいね」「女の子はいいよね」「なんで髪切ったの?」「スカートなんて珍しいね」といった容姿に関する無神経な質問も、ジェンダーハラスメントとして捉えられています。

職場では、性別、年齢、容姿に関せる発言は、くれぐれも慎むようにしましょう。

 

私たちは、日本語を自由に操れているようで、実はそうではなく、決まりきったいくつかのフレーズを繰り返し使っています。

そして、無意識に使っている言葉が、印象をつくっているのです。

これが習慣になっている口癖は、不意に口からこぼれています。

たった一言で、元気をもらうこともありますし、反対にとても落ち込み、嫌な気持ちになることもあるので、とても難しいのです。

同じことを伝えるにも、使う言葉次第で全く違う意味に受け取られることがあります。

本書をきっかけに、言い方をプラスの表現に言いかえることで、信頼関係を築ていけるように、今日から実践していきましょう。