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今週の一冊:ストレスフリーな脳になる!茂木式ごきげん脳活ルーティン

今回紹介する本は「ストレスフリーな脳になる!茂木式ごきげん脳活ルーティン」です。

ストレスフリーな脳になる!茂木式ごきげん脳活ルーティン

 

長引く新型コロナウイルスの感染拡大で、先の見通しが立たず、ストレスが溜まって疲弊してきていませんか?

これまで経験したことのない現状を前にして、メンタルを保つだけで精一杯。

そんな現状だからこそ、誰もが日々のストレスに心や身体を乱されることなく、毎日ごきげんに過ごせる方法を知りたいはずです。

 

私たちがストレスに打ち勝つことができるか、それとも負けてしまうかは、脳の状態にかかっているということをご存じでしょうか?

 

そのメカニズムを、ここで少しだけ説明します。

 

私たちが日常でストレスを受けるとき、まずそれを脳の「大脳皮質」という部分でキャッチします。

この大脳皮質は私たちの思考や行動をコントロールする役割を担っています。

そしてその隣にある「大脳辺縁系」の中心となっている「扁桃体」という部分が私たちの感情をコントロールしています。

扁桃体を中心とする神経回路が「楽しい」「嬉しい」「心地いい」といったポジティブな信号をキャッチすれば、たちまち脳は健康でごきげんになります。

逆に、恐怖や不安、イライラするといったネガティブな信号をキャッチすれば、脳にはストレスホルモンが過剰に分泌され、だんだんと弱っていきます。

 

憎たらしい自粛ストレスに対抗するため、我々は工夫を凝らして、脳を健康でごきげんな状態に持っていかなければなりません。

ストレスに負けない脳を手に入れる秘訣は、日々の生活の中に「ルーティン」を取り入れるということです。

私たちはこのルーティンを自分でも意識しないうちに生活の中に取り入れています。

ルーティンを持っていないという人は絶対にいません。

毎日決まった行動を続けると、どんな状況であっても脳の機能が安定してストレスなく行動できるようになるのです。

脳科学的にも、こうしたルーティンで決まった手順、所作を行うことで気持ちを落ち着かせる効果が認められています。

 

◇ルーティンが健康でフレッシュな脳をつくる!

「ルーティンは脳にとっての貯金みたいなもの」です。

「人生100年時代」とも言われる今、皆さんの中には、老後のための資金をどうするかなどと思案されている方がいるかもしれません。

確かに、人間が何かにチャレンジするためには資金的な余裕が必要になります。

音楽家や画家といった芸術家も、成功してある程度の資金を持ってからのほうが、より創造的で挑戦的な作品を生み出すことができるといいます。

これと同じように、私たちの脳が何かにチャレンジするとき、無意識の中にある自動化された回路が「チャレンジの貯金」の役割をしてくれるのです。

つまり、豊かな経験が蓄積されていないと脳が資金不足に陥って、新しいチャレンジをすることができないというわけです。

多くのルーティンを日常で実践している人ほど、経験の蓄積で脳の回路が強化され、脳がいつもフレッシュな状態になっています。

経験を積めば積むほど、脳はどんどん元気になっていく。

そして、自分の興味や関心事を追求していけるのです。

 

◇モーニングルーティンで脳のいいとこ取りを狙え!

朝から快調なスタートを切りたければ、脳の立ち上がりが重要です。

「朝起きたらすぐ動く」というルーティンを身につけて、一気に集中できる神経回路をつくっていきましょう。

具体的な内容は、あなたが気持ちよくやれることならなんでもOK!

やりたいこと、やれそうなことを用意して迷う暇を作らず、やっつけていくのがポイントです。

大脳の思考を司る部分は睡眠中には休んでいるので、寝起きに頭がぼうっとしているのは通常の反応です。

そこを「やるぞ、よし!」で切り替え、変化のメリハリを実感してみてください。

この集中という行為は、脳の前頭葉にある回路が担当しているのですが、そこが鍛えられていないうちは、まだ回路の動き方が弱く安定していません。

しかし、緩やかに発達させていけばいいのです。

脳の回路は筋肉と同じで、使えば使うほど強くなります。

繰り返していると、ある日「起きた。よしやるか!」といった調子でいきなり集中力が上がり始めるでしょう。

 

◇3日坊主か悩み?それでいいじゃないか!

脳活になるならば、ルーティンは続けたい。

だけど、もともと根気がないからなかなか続かない。

そういうふうに心配する方もいることと思います。

始めたのはいいのですが、3日目くらいでやめてしまった。

いわゆる3日坊主です。

困った問題です。

困ったといっても、別にやめることが悪いことではありません。

やめたことで自己嫌悪になってしまって、「どうせ自分はダメなんだ」という気持ちになって、余計に嫌になってしまうのが困ったことなのです。

ちょっと解釈を変えてみませんか。

3日でやめちゃった?いいじゃないですか。

だって3日はやったんでしょう。

3日分の経験は、脳にきちんと記憶されます。

そしてまた、ルーティンを始めたときに前の経験と響き合って、さらに脳を育てていくのです。

ある研究によると、3日間続ければ、脳の中で習慣化が始まるそうです。

「3日続けられたからには、もっと続けることもできる」

3日続けられれば、もう1日続けられるかもしれません。

3日で止めてしまっても、またいつか3日間続けられるかもしれません。

 

脳活における「ルーティン」とは、植物を育てることに似ています。

ルーティンによって、活性化という栄養を毎日与え、水をやって太陽に当てていると、脳がごきげんに育っていく、そんなイメージです。

実際、脳の神経細胞の先にはシナプスが伸びていて、活性化すればするほど強く結合していきます。

植物と似ているという事は、つまり、1日で目覚ましい成長を遂げるものではなく、地味にコツコツ、繰り返しが必要ということです。

「ルーティンは1日にしてならず」ということです。

なぜなら、何かを成し遂げた人の話を聞いてみると、成功とは運や偶然ではなく、日々の小さな行動習慣の積み重ねの結果である、と答える人がとても多いです。

だからこそ、日々の生活の中にちょっとしたルーティンを取り入れて、それをできるだけ続けてみてください。