今週の一冊:超雑談力
- 2021年06月08日
- カテゴリー:本の紹介
こんにちは。
今週もおすすめの一冊を紹介させていただきます。
著者 五百田達成さんの「超雑談力」人づきあいががラクになる。誰とでも信頼関係が築ける。
雑談は難しい。
できないわけじゃないんだけど、なんかうまくいかない。
困る。
ストレス。
何故、こんなことになるのでしょうか?
理由は簡単。
それは「雑談は普通の会話と全く違うから」です。
だから難しくて当たり前なんです。
大抵の人は会話というと、
「友達や仲のいい人との、気を使わない、楽しいおしゃべり」
- 「仕事の場面で、きちんと話す、大人としての会話」
この二つぐらいしか、話のバリエーションを持っていません。
いわゆる「普通の会話」です。
ですが、雑談とはこのどちらでもない、言ってみれば「第3の会話」です。
だから、ほとんどの人が失敗する。
どちらかのやり方で適当にやろうとするから、うまくいかない。
雑談とは、「微妙な間柄の人と、適当に話をしながら、なんとなく仲良くなる」という、とても繊細な会話の方式です。
雑談に適した話し方があり、それはとても簡単です。
・天気の話やニュースの話題は雑談に不向き
・「最近どう?」って聞いてはダメ
・共通の話題を探すのは素人がやること
雑談の目的とは、ずばり「人間関係の構築」にあります。
初対面の相手ととりあえず話をすすめる。
2,3回目ぐらいの人と、もう一歩踏み込んでみる仲良くなる。
上司とタクシーの中で交わす雑談、取引先との商談前のアイスブレイク。
義理の両親との久しぶりの会話、ママ友とのつかず離れずのおしゃべり。
シチュエーションはそれぞれですが、すべての雑談は会話を通じて、お互いの警戒心を解き、スムーズで円滑な関係にシフトするのが目的です。
逆にいうと、人と人は雑談をすれば仲良くなります。
その時の話の内容は、はっきりいってどうでもいいのです。
無理におもしろい話をする必要はありませんし、ましてや「結論」や「オチ」なんて不要。
むしろあってはいけないもの。
雑談が、終わったら関係も終わります。
◇「要するに」と話をまとめてはいけない
人はロボットではありません。
人には気持ちがあります。
オチのない話を、苦笑交じりにする。
結論のでない話を、堂々巡りで繰り返す。
お互いにそうやって話すことが、「一緒にいて会話をしている」という実感を生み、「関係が深まった」という安心感につながるのです。
それでは、ここからは雑談のポイントをまとめて紹介していきます。
ポイント1:「気持ちをやりとりすると、いい関係ができやすい」「気持ちを伝えると、気持ちが近づく」
「情報」ではなく「気持ち」をやりとりしているから。
「気持ちいい」「しっくりくる」「困った」「楽しい」「やめられない」…
こういった喜怒哀楽の感情を伝え合うのが「仲良くなりやすい雑談」の鉄則です。
調べればわかる冷たい情報ではなく、自分だけが感じた生の気持ちを共有すれば、親密な関係を築けるのは当然です。
情報ではなく、気持ちを話す。
ポイント2:「実際に体験したことは気持ちを乗せやすい」
派手なエピソード、笑える体験談の必要はありません。
ごくごく普通の話でOK。
「体験したこと」+「感じた気持ち」をセットで話すようにすれば、相手との関係はみるみるうちに良好なものになります。
ポイント3:「否定とアドバスは、絶対にしてはいけない」
相手の話をとことん肯定して、とにかく共感すると、それは、相手が気持ちを言いやすくなる。
ということ。人は肯定され続けると、自分の気持ちを話したくなるのです。
つまり、相手に「結論やオチを求めず」ひたすら「会話のラリーを続け」「相手が気持ちを話すやすい」に持っていくということ。
ここまでは雑談のポイントについてお話ししましたが、少し話を変えて「人に興味が持てない」と思ったことはありませんか?
・どうでもいい人の話に興味が持てない
・知らない人を知ろうという気が起きない
・自分のことで精一杯で他人にかまってられない
・仲のいい人は何人かいるから、それ以外の人と仲良くなろうとは思わない
そんな人でも、大人になってできた友達もいる。って方もいると思います。
その人たちも最初は知らない人だった。
そんな人と、どうやって今の関係を築いたのか。
まずは雑談をしたのです。
最初のところで、雑談をしたからこそ、少しずつその人との関係を築くことができたわけだから。
雑談を通じて少しずつ関係が深まると、相手のことがちょっとわかってきます。
そうすると、「知らない人」から「少し知っている人」に格上げされます。
そうすると興味が湧いていきます。
さらに話すともう少し興味が湧いています。
雑談力を身につけると人に興味が持てるようになります。
結果的に、人づきあいが広がったり、深まったりします。
このように人との会話は意味がないものはないように思います。
雑談は関係を築く第一歩であり、何が響いているかわからない部分もおもしろいですね。