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今週の一冊:仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホン

今週紹介する本は、仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホンです。

この本は、元CAで人材教育講師の三上ナナエさんが書いた本です。

仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホン

 

CAと聞くと、どんなイメージを持っていますか?

「気遣いができる人」「気が利く人」というイメージがあるかもしれません。

でも、最初から備わっている人は、ほんのごくわずかで、仕事をする中で磨かれていくものなのです。

小さいころから「のんびりしているね」と言われることが多かった三上さんは、CAになってもその性格は変わらず、毎日のように失敗を繰り返していたそうです。

一生懸命、先輩やお客様に気を遣う「努力」をしていました。

でも、努力をすればするほど空回り。

立ち居振る舞い挙動不審になり、発する言葉は意味不明。そんな毎日に私はいつしか疲れ果ててしまい、フライトの前日は夜も眠れなくなってしまったそうです。

でも少しずつ仕事に慣れてくると周りの人がどんな気遣いをしているのか見えてくるようになったのです。

そして、あることに気づいたそうです。それは、相手にとって嬉しいと思う気遣いとは「ちょっとしたこと」だということです。

気合いをいれてやることでも、ものすごい大きな仕掛けや高いお金をかけるものでもないのです。さりげないひと言や些細な行動が大きな気遣いになるということに気づいたのです。

「遣」という字に込められた意味を知っていますか?

気遣いや言葉遣いの「遣い」の漢字は「使い」ではありません。

「遣」という漢字は、「思いを伝える」「心をはたらかせる」という意味があるそうです。

遣唐使の「遣」もこの漢字を書きます。きっと遣唐使は、モノや情報、文化だけでなく、思いも一緒に伝えていたのかもしれません。

一方で「使」という漢字は、「ティッシュペーパーを使う」「ペンを使う」など、消費するものに対してよく使われます。

この漢字の意味の違いからも分かるように、気遣いは「思い」がもとになっているものなのです。

会話の中でも身につけておきたい気遣いがあります。

医療関係で働いている友人の話で日本の外科医でいわゆる「ゴットハンド」と言われる名医と仕事をしたそうです。その人は明らかに他のドクターと違うところがあると言っていました。それは、医師や看護師などチームスタッフの一つひとつの行動に対して、必ず一言声をかけているということでした。

「ありがとう」「いいね」「素晴らしい」「さすが」

短い言葉だけれど、そのおかげで、緊張しやすい手術室の中でもスタッフは自信をもって行動できスムーズに進めることができるそうです。

ビジネスシーンにおいても、仕事がスムーズに進む人の行動の特徴として、「何かをしてもらったら気遣いの言葉をかける」ことが挙げられます。

相手に対する感謝の気持ちをしっかり言葉にして伝えられる人と言い換えられます。

相手が自分のために働いてくれたことに対する感謝の気持ち。そして、それを言葉で表現すること。その積み重ねによって、相手は自分に好意を持ってくれる。そして、自分を慕い、また協力してくれる。ビジネスのいいサイクルに繋がってくのです。

 

気遣いとはつまり、「想像力」のことです。

「もしこれをやったとしたら、その先にどんなことが起こる可能性があるだろう?」

まるで推理小説のようですが、気遣いには「想像力」が必要になります。

想像力が優れていると、一歩先の気遣いができるようになるのです。

以前、知り合いのSさんから緊急に仕事の依頼がありました。

その日に予定がありましたが予定を変更してもらいその依頼を引き受けました。

仕事当日も非常に気遣っていただき、お礼で紅茶の香りのボディクリームをプレゼントしてくださったそうです。プレゼントには「おやすみ前のひとときに、紅茶の香りで癒されますように」というメッセージが一緒に添えられていました。

驚いたことに時間を変更してくれた友人の分までプレゼントを用意してくれていたのです。

そんな気遣いをしてくれるSさんなので「この人のためならなんでもしよう!」「何かあったらお手伝いしよう!」という気持ちにさせられるのです。

仕事の内容やお金よりも「この人のために」という気持ちが人を動かします。

気遣いができる人と関わることは、お金には代えられない学びや気持ちよさがある、そんな風に思います。

 

気遣いは、特別な人に備わっている先天的な資質や性格ではなく、後からいくらでも身につけられる簡単なスキルです。

相手のことを思い、ちょっとした言葉や態度でそれを伝える。それを繰り返して習慣にしていく。ほんのちょっと意識を変えるだけで、ほんのちょっとコツをつかむだけで、誰でも気遣いの達人になれる使えるヒントが詰まっている一冊なのでぜひ読んでみてください。