今週の一冊:説明は速さで決まる
- 2021年11月09日
- カテゴリー:本の紹介
今週ご紹介する本は「説明は速さで決まる」
著者は、コピーライターの中村 圭さんです。
・言いたいことが伝わらない
・話していることがわからないと言われる
・途中で言葉に詰まり、しどろもどろになってしまう
みなさんはこのようなことはありませんか?
本著は、話を分かりやすく、短く伝える速い説明の技術「説明への近道」の方法がまとめられています。
大切なのは「説明はとにかく短くまとめる」です。
これからの新時代は、速い説明の重要性が高まっていくでしょう。
何故なら、テクノロジーの進歩によって、世の中の情報量が格段に増加し、これからも増え続けると予測されているからです。
現代人の頭は情報でいっぱいです。
そこへ、長々とした説明をされるとどうでしょうか?
頭に入れる隙間はないし「この説明長いな~」と感じた瞬間、シャットアウトすることでしょう。
だからこそ、スピードが重要視されているのです。
短く、なおかつ的確に説明できるほうが、評価が上がるいのですから。
新時代の説明のルールは、“説明は速く伝わるほどいい”です。
説明って、苦手な人ほど説明が長くなり、時間がかかり、必要のないことまで説明するため、伝わるのが遅いのです。
著者自身が、コピーライターという事もあり、短く、わかりやすく伝える、速い専門家なので、説明下手な人でも実践することで、身につくように順を追って丁寧に解説されています。
実は、ひと昔前は、長い説明は丁寧だと好意的に受け止められてきました。
それは、いろいろな人に配慮している証であり、長く説明できる=評価される、という時代だったからです。
ですが時代は、情報過多な時代に移り変わり、そのような説明が嫌がられるようになりました。
皆さんも、長い話を長々と話されると嫌になりませんか?
それもそのはず、自分が1日に受け取る情報量が数年前よりもはるかに増えていると感じているからです。
受け取る情報量が増え、情報の処理に充てる時間が増えると、多くの人にある認識が生まれます。
それが、『時間を無駄に奪われたくない』という感覚です。
会社での打ち合わせや会議を例に挙げると、生産性を下げる要因になっています。
短い説明=相手の時間を大切にするという感覚にかわる必要があるのではと思います。
◇口下手は速い説明に向いている
多くの方が自分は口下手だと思っていらっしゃる方がいるようです。
この方々の人を観察した結果、1つの結論が出ました。
口下手な人は「頭の中で考えすぎて、スムーズに言葉が出ない人である」というものでした。
人前での説明に苦手意識もあると思いますが、でも何も考えているわけでないのです。
こういう人は、頭の中で自分の考えを煮詰める傾向にある口下手な人は、実はきちんと説明のテクニックを身につければ、この速い説明ができる要素があります。
説明の苦手な人は、説明に必要な内容を把握できていないことが多いのです。
◇話が長くなってしまう原因
こういう人も先ほど同様、自分の説明する内容を把握できていません。
次から次と思い付きで説明をします。
話が長くて終わらないタイプは、目的地に向かってとりあえず歩き出します。
ですが、目的地までの道のりが全然見えていないので、何度も同じ道を通ったり、通らなくていい道を通ったりして、なかなか目的地に辿りつきません。
結局の原因は、説明の途中でフリーズしてしまう人と一緒で、自分が説明する内容を把握できていないことが原因です。
これらの解決策として分解することで解決します。
説明の要素を分解し、整理することが速い説明の土台になります。
まずは説明の要素を箇条書きにしてすべて書き出すことから始めます。
箇条書きは、頭の中のものを全部出して可視化することができ、説明の地図を描くルートが出来上がります。
大切な説明なら、ほぼ文章になるまで階層分けした方がよいでしょう。
あとは必要ないものを捨てて、必要なものだけ残せば、最速のルートが出来上がります。
要素が書き出せたら、今度は「選ぶ」作業です。
選ぶ基準は、ターゲットを決めることです。相手によって状況、説明に選ぶ要素が違ってきます。
最終的には、箇条書きは要らなくなります。箇条書きの癖がつけば、書き出さなくても頭の中でできるようになります。
口から出る言葉も自然と短くなってゆきます
これを1か月です。訓練だと思い、まずはお試ししてみてください。
内容の一部をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
説明が苦手な人が、ちょっとしたコツで最短で相手に理解してもらう説明力は、相手だけでな、自分を助けてくれることでしょう。
そしたら仕事の時間も短くなり、働き方も変わってくる。
もちろん訓練することが大事になりますが、今までの説明下手な自分から、
人前で堂々と説明している姿や、上司に臆せず説明している自分を想像してみてください。
確実に自分に自信が持てるようになると思います。
少しでも皆さんの助けになるきっかけになれればと、本著をご紹介しました。