今週の一冊:退屈な日常を変える 偉人教室
- 2022年02月15日
- カテゴリー:本の紹介
今週の一冊をご紹介していきます。
著者 五百田達成さんの「退屈な日常を変える 偉人教室」
誰もが名前を知っているような歴史上の偉人たちが、その人生を振り返りながら、自らの言葉で生き方のヒントを教えてくれます。
偉人たちの人生は、私たちと同じく悩みにあふれています。
しかし、彼らが違ったのはそれでも諦めなかったことです。
前進し続け、あがき続けました。
がんばってもうまくいくかどうかはわかりません。
それなのに、なぜ彼らはそんなにも強く、たくましく、何よりエネルギッシュに人生を送ることができたのでしょうか?
一度きりの人生を、日常を、心から楽しめるかどうか。
その差はほんの紙一重なのです。
そんな偉人たちのお話をいくつか紹介していきます。
1.野口英世:私がノーベル賞を取れなかった理由
日本を代表する細菌学者であり、黄熱病や梅毒の研究に力を入れていました。
努力の天才などと言われることもあるようです。
しかし、その正反対な評価として「野口英世は最低な人間であった」
といった意見があることも事実です。
その理由の一つは、野口英世は何度も借金をしていました。
よって信用や人間関係がもっとあれば、ノーベル賞を受賞できた可能性もあったのでは?
どんなに才能に恵まれても、どれだけ努力して実績や能力をつけたとしても、応援してくれる人が必要です。
野口英世は、信頼して助けてくれた人を裏切るようなことを多々してきました。
自分だけがスポットライトを浴びるために生きるのではなく、スポットライトを当ててくれる人の魅力や人徳が人生には欠かせないということです。
2.近松門左衛門:人生は流されるくらいでちょうどいい
近松門左衛門はわけあって武士ではなく「人形浄瑠璃」という人形を使った舞台演劇の脚本家をしていました。
そんな近松門左衛門は人生におけるバランス感覚です。
バランス感覚を決めるのはタイミング。
時の運ではないかと考えています。
日の目を見るまでに10年かかりましたが、いくつか小ヒット、中ヒットと呼べる作品が出せるようになりました。
代表作に「国性爺合戦」という作品があります。
大きなヒットが出てしまうと、周囲の期待値が上がってしまい、それ以上の結果を求められて、どうしたものかと悩んでいました。
その時、焦らなくていいよ、のんびり考えなよ、成り行きにまかせよう。
そんな言葉をかけられた近松門左衛門は、こうして自分を信じてくれる人がいるんだから、今は自分のやりたいことを考えればいいのか、そう思うようになりました。
「自分」「自分」とがむしゃらに動き回るのではなく、まずは環境に流されてみるのも大事なことだと思います。
なによりも、今自分を必要としてくれる人に精一杯応えることが大事です。
ただ流されるのではなく、「これだけは譲れない」という最低限の心のラインを設けておくといいと思います。
譲れないものを持ち、そのうえで自由に流されてみる。
そうしていくと、人生の中にあるさまざまな景色や表情に気づくことができ、そのおもしろみが見えてくるはず。
人の個性や生き方というのは、積極的に流された結果としてできあがっていくものなのです。
例として2人の偉人を紹介しましたが、環境が整っていない中で、たくさんの偉人達は今の私たちに様々なものを残してくれました。
今の時代に生きる私たちも来世の子ども達に何を残してあげることができるだろうか?
色々な分野の偉人が載っているので是非手にとってみてください。