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自分を信じる力

今週紹介する本は、ラグビーワールドカップ日本代表、福岡堅樹さんが書いた「自分を信じる力」です。

自分を信じる力

「医学部合格」の知らせは、日本ラグビーの最高峰トップリーグ開幕日の2021年2月20日、キックオフ直前に届きました。

9年ぶりに大学1年生となって2021年にラグビー選手としての現役を引退しました。

目指してきたのはラグビーと医師の両立です。

ラグビーのトップアスリートが医師になるという未踏の領域を開拓することです。

「ラグビー日本代表として世界を相手に戦いながら、なぜ最難関と言われる入試を突破することができたのか、その秘訣を知りたい」とよく聞かれるそうです。

自分がこれまで生きてきた中で大事にしたことをあえて言葉にくくりだしてみると、「自分と状況を俯瞰する客観力」「集中するための切り替え力」「迷わないための割り切り力」そして、いくつかの困難を乗り越えることができたのは、その時々の自分を信じたからです。

自分の努力を信じ、自分の選択を信じ、自分の能力を信じた。

信じることが力になったそうです。

この本では、ラグビーで世界と戦いながら医師を志して学んだ経験をもとに、僕が何を大事にし、どんな考え方をしてきたか。

具体的にどんな鍛え方、学び方をしてきたかを包み隠さずにかかれています。

その中のいくつかを紹介します。

 

◇自分の行動を「言葉」にする習慣をつくる

生きていくうえで、自分の状況を「客観視」することを大事にしてきた。

今の自分の立ち位置と目標の差をしっかり把握し、そこから逆算して、まず今の自分に何がどれくらいできるのか、どこからやるかを考える。

上手くいくための仮説を立て、失敗の理由を分析して突き止め、仮説から立てなおす。

大事なのはきちんと言葉に落とすということです。

小学生のころから父から教えられていたことです。

父からすれば、息子に「自分で考え」「自分で選択し」「自分のプレーに責任を持つ」という習慣をつけさせることを意識していたのだと思います。

 

◇「後悔しない選択は何か」を自ら問い続ける

誰でも人間を大きく変える選択を迫られるときがあります。

選択そのものは小さくても、結果は時にその後の人生を決定的に変えます。

振り返って初めて、その大きさに気づくこともあります。

選択を迫られた人は、何を基準に判断するのだろうか。

人生を変える選択。

福岡さんにとってそれは、1年間の浪人期間を経て、前期試験で再び受験した大学に落ちたことでした。

そして後期試験でどこを志望するか。

このとき選んだ道によって、僕の人生は大きく変わることになりました。

迷いに迷った末に、自身こう問いかけた。

 

◇「何をあきらめたら一番後悔するか」

振り返れば、難しい選択を迫られたときには、常に「何を諦めたら一番後悔するか」という問いを判断の基準にしてきた。

そこには「迷ったときは悔いこがないように自分で決めなさい」という幼いころからの父の教えが息づいています。

人生を左右する大事な選択を迫られたときこそ、周囲の意見や世間の考え方に惑わされることがあると思います。

大事な選択こそシンプルに「後悔しないかどうか」だけで判断する。

周囲の声に流された選択は、失敗したとき、心のどこかで他人のせいにしてしまいます。

他人のせいにした失敗は深い後悔として残ります。

自分が最も輝ける歯車になる

それぞれの個性を生かす一方で、ラグビーには「身を殺して仁をなす」という精神が脈打っている。

「自分が目立たなくてもチームが勝つために全身全霊を傾ける」という姿勢は、ラグビーの1つの美学です。

チームが勝つためのプロセスの一つの歯車になることを目指す、ということです。

自分の個性が生きる歯車を探し、その生かし方を模索して、一番きれいに回る歯車、自分が一番輝く歯車になるということです。

歯車は役割とも言いかえられます。

現代のラグビーでは、各ポジションの役割の分化が進み、特化してきています。

医療の世界で言えば、最近は「チーム医療」という言葉がよく使われます。

医師一人の診断・治療ではなくそれぞれが自分の役割を果たしてチームで一つの医療を作り上げていく。

自分のやるべき仕事をやりきる。

自分以外の仕事はチームみんながやりきってくれると信じる。

相互の信頼関係が、結果として大きな成果をもたらす。

それがチームプレーの面白みだと思います。

 

この本は自分の信じる道を進んでいく勇気と励ましてくれる言葉が詰まっている一冊になっていると思うのでぜひ読んでみてください。