今週の一冊:心がバテない食薬習慣
- 2022年03月22日
- カテゴリー:本の紹介
こんにちは。今週の一冊を紹介させていただきます。
漢方カウンセラー、薬剤師の大久保愛さんの「心がバテない食薬習慣」です。
日々の仕事や人間関係、家族の悩み、育児などいろいろな問題に取り囲まれながら生きています。
その中で、心にネガティブな感情がたまっていることがあります。
例えば
・なんだか無性にイライラする
・漠然とした不安がある
・気分が晴れずモヤモヤする
・考えがまとまらない
・つい焦ってしまう など。
季節ごとに感じる心の疲れはないですか?
・2月は決まってイライラする
・10.11月はテンションがあがらない など。
こんな症状は心がバテててしまっている証拠です。
それを放っておくと、うつ症状やパニック障害などに、つながってしまうこともあります。
この本は「口にする食事を変えていきましょう」というお話です。
具体的には
・心を元気にしてくれる「栄養」たっぷりの食事をとること
・心を乱す「炎症」につながる食事をやめること
・季節や自然が作用する心の不調の傾向を知っておくこと
薬をいくら飲んでも、食事や生活リズムが乱れていたら、何度他の方法で治療しても、その生活や食事を改めない限り、心の状態を改善することはできません。
一度改善したとしても、ストレスを感じるタイミングや、苦手な季節、気候などの影響で、すぐにぶり返してしまうことでしょう。
毎日の食事を少しずつでも変えることができたら、どうでしょう。
薬を飲むよりも、ずっとラクに、自分の心を変えていくことができます。
3度の食事は、その口にした食材の栄養素が、何時間後に即、自分の血となり、からだをつくってくれます。
本来の元気な自分に戻るための食薬習慣を身につけていくことを目指します。
日々の食事こそ、もっとも効果のある「薬」ともいえます。
だからこそ、どんなものを食べるかによって、当然、心とからだにあらわれる結果は異なります。
心がバテる3つの原因
・元気な心でいるための「栄養」が不足している
・からだに無駄なものがたまって排泄できず、心を乱す「炎症」がおきている
- ・私たちをとりまく「自然」が、強く心に影響している
心が必要とする栄養をちゃんと吸収するためには、胃腸をよい状態にしておくことがとても大切なのです。
腸内環境が乱れていることにより、心のための栄養の吸収率が低下します。
その結果、情緒不安定になったり、興奮したり、ぼーっとしたりといった症状となってでてくるのです。
話は変わりますが、日本人は胃腸が弱い
漢方では、人の体質の判断は胃腸の状態の良し悪しに左右されると考えます。
つまり、心とからだの健康のすべて、胃腸の状態によって差が出るとしているのです。
日本人を含めたアジア人は昔から胃腸が弱い民族といわれています。
その理由として「ピロリ菌」で、胃の不調の原因としても有名な存在です。
胃酸の中でも生き延びることができるために、胃酸を中和して住みやすい環境をつくります。
それが起因し、胃がんの死亡率は、日本、中国、韓国、モンゴルなどにおいては高く、欧米では低いとされています。
もうひとつの理由として日本特有の湿気の多さにおります。
漢方では、湿気の多い時は胃腸の働きが低下すると考えられています。
日本を含むアジアは太平洋から吹き注ぐ湿った風二十四日より、湿度が高い地域です。
そのため、昔からアジア人は胃腸の働きを整えることが体調を整えるための最優先事項としてきました。
私たちの心は自然の変化に強く受けています。
私たちは自然の一部であり、自然の変化は人の心とからだに強く影響しているということです。
具体的には季節のごとの日照時間、季節によって変わる雨・風・気圧の変化。
太陽の力は私たちにとって、想像以上に大切です。
日照時間の短い冬や「陰」の時期に心の不調が増える理由のひとつでもあります。
曇りの多い梅雨時も、日照時間は同様に短くなります。
そのため心がバテやすくなります。
心を元気にする「栄養」を補充する。
感情を豊かにする「タンパク質」「ビタミンB群」「鉄」
糖質やアルコールなどを取りすぎると、それらの代謝にビタミンB群が大量に使われてしまい、神経伝達物質をつくるための材料が減ってしまいます。
つまり、ストレスを解消しようとして、ビールなどのお酒を飲むことで気分転換しようとすることは、心の健康にとって逆効果なのです!!
必ずとるべき心のための栄養とは?
それは、、、、「タンパク質」「鉄」
つまり、心の健康に必須食材はたまご、鶏肉、豚肉、牛肉、魚、貝類などの動物性の食材!
現代は、身体の不調があれば、手軽に薬を手にして飲むことができる時代です。
昔は自然の力を利用して治していたことでしょう。
そんな自然と共存している今も、体と心の健康には食材選びから考えてみてはいかがでしょうか?
自分の身体は自分が一番大切にし、向き合ってほしいです。