今週の一冊:神モチベーション
- 2022年08月09日
- カテゴリー:本の紹介
今週紹介する本は、星渉さんが書いた「神モチベーション」です。
・やる気を出さないといけないのにやる気が起きない
・やる気が出たと思っても続かない
・部下のやる気を出させたいけど全然上手くいかない
といった経験はありませんか?
やる気を出そうとしたら、やる気がなくなってしまうこともあると思います。
この本では、自分や他者のやる気の引き出し方、やる気スイッチを自由自在に切り替える方法が書かれています。
私たちが自分のやる気を上手く扱えないのは、やる気の種類ちゃんと把握できていないからです。
やる気には、3種類あります。
まず1つ目が「ハイ・モチベーション」です。
これはやる気満々の状態で「よし営業成績トップなってやる!」といったように、やる気をだそうとして鼻息が荒くなっている状態です。
一見良さそうに見えますが、実は一番危険な状態と言えます。
なぜなら、上がったものは必ず落ちるからです。
体温が上がったら元に戻そうとする機能が備わっているように、やる気でも同じことは起きます。
よく会社などで最初は勢いがあったのに、めっきり見ないよねっていう人いませんか?
これは完全にハイ・モチベーションの餌食になった人です。
人は自分の目標を実現したいとか、今の自分を変えたいといった動機があって行動しようとします。
しかし、それを達成したいなら最初だけではなく、継続した行動が必要になるので、急にやる気をあげてはいけないのです。
2つ目のやる気がアクティブ・モチベーションです。
上司から、「まず動け!そしたらやる気が出てくるから!」などと言われたことはありませんか?
行動すると扁桃体という、やる気物質を出す脳の部位が刺激され、それによってやる気がでるのですが、これをアクティブ・モチベーションと言います。
ですが、その最初の一歩が難しいと正直思います。
目標を達成するために、アクティブ・モチベーションを使うには、意思力がある人でないと役には立ちません。
最後の3つ目はギャップ・モチベーションです。
これが今回の中で一番大事なモチベーションになります。
ギャップ・モチベーションは、ハイ・モチベーションとアクティブ・モチベーションの良いとこ取りをした最強のやる気です。
簡単に言うと「理想と現実のギャップを埋めたい気持ち」です。
やる気あるのなしに関係なく、ギャップを埋めようとして勝手に動いてしまうのが、ギャップ・モチベーションです。
逆にギャップさえ私たちが感じることができれば、自分の意思とは関係なく脳がやる気を出して行動してくれるということです。
この仕組みを理解してしまえば何の苦労もせずに、やる気が勝手に湧いてきて思い通りの結果が手に入るのです。
ギャップ・モチベーションを自由自在に操るために、大事になってくるのが記憶です。
「未来記憶」と「過去記憶」の2種類があります。
未来記憶というのは、こうなりたいという強い感情と一緒に想像した未来のことをいいます。
例えば、小学校で開かれるマラソン大会があって1位になった人が、ちやほやされたのをみて、自分も1位になりたいと思ったとします。
ああなりたいという感情が「未来記憶」です。
すると、マラソン大会に向けて練習するなど未来の姿と現実のギャップを埋めるために、身体が勝手に動くようになります。
過去の記憶は、文字通り過去の自分の記憶です。
過去記憶からギャップ・モチベーションを出す時に重要なのが、体験の数です。
体験の数が増えると過去の記憶も増えます。
その分ギャップを感じる機会も多くなって、他人よりもやる気がでて動き出しやすくなるのです。
成功している人は、過去にたくさん失敗しているというのを耳にすると思いますが、失敗という体験の数によって、自然と他人よりも行動していると裏付けられそうです。
では未来記憶はどのように作ればよいのかというと
1つ目は、イメージ・音声・感情・動作の4セットで記憶を作るようにすることです。
一番重要なのが感情を込めてイメージをするということです。
イメージに対する感情が強ければ強いほど、記憶への定着率に大きな影響を与えるということが分かっています。
2つ目は、何度もその場面をイメージして声を出すことです。
未来記憶を作ることができたら、その場面を繰り返しイメージするのですが、そこに実現した時に出すであろう声も一緒に発するようにしましょう。
3つ目が、毎日やるです。
未来記憶を作るのは1分もあれば出来ますが、声に出して記憶を定着させるというのは、ほとんどの人がやらないですが、それで目標に向かってやる気がでれば安いものだと思います。
この本のほんの一部を紹介しましたが、興味のある方はぜひ読んで見てください。