今週の一冊:眠れなくなるほど面白い糖質制限の話
- 2022年08月30日
- カテゴリー:本の紹介
今週の一冊をご紹介します。
「眠れなくなるほど面白い糖質制限の話」
まず、糖質の基本として
- ①カロリー制限という考え方
いまだに浸透している数十年前の常識として、なぜ人間は太るのでしょうか?
「太る」というのは脂肪がつくということですから、脂肪分が原因と考える人が多いようです。
ダイエットの知識がある方は、「カロリーが高いものが原因」と答えるでしょう。
しかし、これは数十年前に医学先進国アメリカが出した間違った結論によって常識として根付いてしまった古い考えなのです。
医学先進国のアメリカで太るのは脂肪が原因という結論になり、脂肪はカロリーが高いことからカロリーを減らせば、やせるという考えが生まれ広がりました。
糖質の肥満への影響が無視されたことで、炭水化物をたくさん食べた人たちの肥満が増加。
糖質が肥満の原因となることが認知され、新しい常識となりつつあります。
- ②カロリー制限VS糖質制限やせるのはどっち?
極端に言えば、太るというのは体内の脂肪が増えるということです。
そのため、これまではあぶら物などカロリーの高い食事が太る原因として挙げられてきました。
そこで考え出されたのが、肥満気味の人に対して行うカロリー制限という指導だった。
しかし、これは間違いで太る原因は糖質にあります。
ただ、生きるエネルギー源として糖質は必要です。
ところが、必要以上に摂るとエネルギーとして使われなかったブドウ糖が余ってしまいます。
それが脂肪として体内に蓄積され太る要因になります。
逆に糖質を制限するとエネルギー源であるブドウ糖が不足し、貯蔵されていたグリコーゲンをブドウ糖に戻したり、脂肪を燃やしたりしてエネルギーとして使います。
脂肪が燃やされるのですから、当然痩せていきます。
これが、「糖質制限」の基本的な考え方です。
- ③食生活の変化と糖質がもたらした現代病の恐怖
日本の糖尿病患者数はかつては100人に1人程度でした。
ところが、平成27年の厚生労働省の調査によると、糖尿病が強く疑われる人の割合は男性の19.5%、女性の9.2%まで増加しています。
このように、日本で糖尿病の患者が増え始めたのは、戦後20年後を過ぎたぐらいからで、その理由は明確です。
高度経済成長によって生活が豊かになり、主食のお米や麺類はもちろん、砂糖入りのお菓子やジュースまでも、誰もが自由に口にできるようになったからです。
記録で確認できる日本人の糖尿病は、今から約1000年前の平安時代に生きた藤原道長です。
これは道長が当時は貴重だった糖質を日頃から食べられる特権階級だったからで、一般の人々には糖尿病患者などいませんでした。
④炭水化物を選ぶときの注意点
日本人がよく食べる白米や食パン、うどんなどの白くて精製された炭水化物。
また玄米や雑穀米などの黒っぽい精製されていない炭水化物があります。
白い炭水化物は味や見た目をよくするために精製されたもの。
これに対して黒い炭水化物は人の手があまり加わっていないので、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素が精製されたものより多く残っています。
糖質の問題よりも添加物の点で、普通に売られているパンはあまりおすすめできません。
天然酵母で発酵させた全粒粉パンがおすすめです。
- ⑤甘いペットボトル飲料は百害あって一利なし
手に入れやすく、好きなタイミングで水分補給ができるため世代問わず飲んでいる人が多くいます。
しかし、飲み続けると恐ろしい事態にもなります。
とある女性が部活をする息子さんに1.5〜2リットルのスポーツドリンクを一年以上毎日持たせた結果、息子さんは昏倒し、重度の糖尿病であることがわかったケースがあります。
このケースに限らず糖質の多いペットボトル飲料の過剰摂取が原因で糖尿病を発症(ペットボトル症候群)する10代の若者は増えており、世界的な問題になっています。
このように糖質には様々な効果があります。
糖質制限ダイエットという言葉だけが一人歩きをして、間違ったダイエットをしている方もいると思います。
自分の体は自分で守っていきましょう。