今週の一冊:眠れなくなるほど面白い 栄養素の話
- 2022年10月18日
- カテゴリー:本の紹介
今週の一冊をご紹介します。
眠れなくなるほど面白い 栄養素の話です。
監修は管理栄養素の牧野直子さんです。
人体に必要な栄養の種類から、どの食べ物にどんな栄養が含まれているのか、また、栄養素の働きまで栄養素に関する情報をわかりやすく解説されている本になっています。
◇栄養素を知って自分と家族を超健康に!
私たちは何のために食べるのでしょうか?
最大の目的はもちろん生命を維持するためですが、食の目的はそれだけではないはずです。
食感の食べ物を通じて、食べることを楽しみ、より健康で豊かに生きるために、私たちは日々食べているのです。
生き物が生命を維持するために必要な物質を、体の外から取り入れて利用する、一連の営みのことを「栄養」といいます。
そして、食べ物に含まれる物質のうち、生命活動に深く関わるものを「栄養素」と呼んでいます。
体を動かすエネルギー源になったり、体を作る材料になったりするのが、「炭水化物(糖質)」「脂質」「タンパク質」です。
生きるうえで絶対不可欠な栄養素であることから「三大栄養素」と呼ばれています。
例えば、今話題になっている糖質制限ダイエット。
ご飯さえ食べなければ、肉はどれだけ食べてもOK。
という情報を目にすることがあります。
糖質(ご飯)を控えれば体脂肪が減るのは理論として間違っていません。
しかし、肉はどれだけ食べてもOKというのは大きな誤解。
肉のとりすぎは血中中性脂肪や悪玉コレステロールを増やしたり、肝臓や腎機能に負担をかけるおそれがあるからです。
怪しい健康情報に踊らされないためにも、正しい栄養素の働きや適切な摂取量を知っておく必要があります。
街へ出れば24時間、食べ物が手に入るこの時代に、若い世代の間で栄養不足に陥る人が増えています。
コンビニやファーストフードばかりに頼る食生活では、どうしても糖質をとりすぎる傾向にあります。
このため、タンパク質やビタミン、ミネラルが不足し、「カロリーはとっているのに栄養不足」という状態を引き起こします。
食糧難によるかつての栄養失調とは異なる原因で起こるため、「新型栄養失調」「隠れ栄養失調」などと呼ばれる現代の栄養不足。
本当の意味で豊かな食生活を送れるよう、偏った食事や栄養バランスの見直しを行いましょう。
ビタミン・ミネラルの欠乏症の例として
ビタミンA→夜盲症、感染症にかかりやすくなる、成長障害(成長期)
にんじん、モロヘイヤ、うなぎ、レバー
ビタミンB1→脚気、疲れやすい、ウェルニッケ脳症
豚肉、たらこ、玄米、海苔、うなぎ
ビタミンC→壊血症、歯茎からの出血
キウイ、レモン、赤ピーマン、カブの葉
鉄→鉄欠乏性貧血、無力感、認知機能の低下
ほうれん草、パセリ、卵黄、モロヘイヤ
最強の栄養バランスは、主食・主菜・副菜この3つのお皿を揃えて献立を組むこと!
お弁当にすると…
理想のバランスとして、主食・副菜・主菜=3:2:1
主食、副菜、主菜は基本的に一品ずつにして適量を守るようにしましょう。
そこで重要なのが、栄養素を逃さない調理法です。
どんなに素晴らしい栄養素を含んだ食品でも、調理法によっては、台無しにしてしまうことも少なくありません。
例えばほうれん草。
主な栄養素のひとつにビタミンCがあります。
アクを取り除くために、茹でてから水にさらすの一般的な調理法です。
ところがビタミンCは水に溶けやすく、茹でる、煮るなどの加熱調理に弱い性質があります。
茹でるだけで40%のビタミンCが失われるうえ、水にさらすことでさらに多くのビタミンCが流れ出てしまうことになります。
このように一言で栄養といっても私たちの体の中で様々な効果をもたらしています。
効率よく栄養素を取り込み健康を維持しましょう。