今週の一冊:なぜか人生がうまくいく「明るい人」の科学
- 2023年04月11日
- カテゴリー:本の紹介
今週ご紹介する本は、なぜか人生がうまくいく「明るい人」の科学です。
著者は、精神科医の和田秀樹さんです。
人は明るい気持ちで笑顔になっていると、たくさんのいいことがあります。
明るい気持ちでいることは、毎日を楽しく過ごすための原動力になります。
気持ちが明るくなったり、暗くなったりするのは、すべてあなたの主観(自分だけの物の見方や感じ方)の問題です。
同じ出来事でも、平然としている人もいれば、不安に襲われてしまう人もいますが、この違いは、物事に対する考え方や見方の違いによって生まれます。
考え方や、見方ひとつで、ものごとの受け止め方を変えることができます。
具体的な方法や、精神医学、心理学いった科学の観点から、わかりやすくご紹介してまいります。
本書でお伝えするのは、新たな考え方や見方を手に入れる方法です。
ネガティブな考え方を、ポジティブに変えるのではなく、別の視点から物事を見ることによって、ほかの可能性を考えるという事です。
◇明るいからたのしいのか?楽しいから明るい?
会社や学校、仕事や勉強のことで不安になったり、人間関係に悩んで暗い気持ちになることがありますが、同じ環境で生活していても、いつも明るく、楽しそうに毎日を送っている人もいます。
そういう人は、ほぼ例外なく「笑顔」でいることです。
この違いは、明るい笑顔でいることで、周りの人たちの気持ちを明るし、毎日を楽しくなるような「いい環境」ができやすいのです。
いつも気持ちが明るいと、心理的な垣根が下がるので、自然と人が寄ってきます。
明るい笑顔の人が周囲の人も明るくするというのは、その人が持っている雰囲気、心理的な影響だけでなく科学的にも証明されています。
それは、エンドルフィンの働きによるものと考えられているそうです。
エンドルフィンとは、脳内で機能する神経伝達物質の一つで、「体内で分泌されるモルヒネ」の意味があるそうですが、モルヒネの数倍の鎮痛効果があると考えられています。
気分が高揚したり、幸福感が得られたりするという作用を持っています。
笑顔の人につられて一緒になって笑うと、周囲の人たちの脳内でもエンドルフィンが放出されるため、一体感や安心感が生まれます。
人に笑いかけることで、「私は、あなたの敵ではない」という事を相手に伝えるだけではなく、相手を笑顔にして、その人の気分を明るくする効果があるのです。
笑顔の人の周囲に幸せオーラが感じられるのは、このような明確な理由があります。
◇変えられるものを変えていく
自分のことを「根が暗い」を思っている人も、実は意外にたくさんいます。
根が暗いと思っている人には、このような思考のクセがあります。
ネガティブ思考
マイナス思考
悲観的思考
どんなものに対しても、悲観的に受け取ってしまうため、その思考のクセに振り回されて気持ちが暗くなり、沈みがちな表情になっている自分に悩んでいるのです。
気持ちが明るくなったり、暗くなったりするのは、あくまで本人の「主観」の問題という事です。
◇考え方を少し変える
人生は「実験」の連続だと考える。
実験というのは、ギャンブルと違い、失敗はつきものだという事を受け入れて「何でも楽しんでやってみる」という事です。
何事も実験と思えれば、失敗しても必要以上に凹む必要はなくなります。
「この実験は失敗だったな。でも、これで突破口が見えたから、次はちゃんとやり方を変えれば何とかできそうな気がする!」という考え方でいると、これまでためらっていることにも、積極的にむきあうことができます。
◇表情を少しだけ変える
できるだけ「笑顔」を心がける
明るい気持ちで毎日を過ごすためには、日頃から「笑顔」を心がけることが大切です。
笑顔が無理ならば、軽く「微笑む」だけでも効果的です。
非常にシンプルなことですが、明るい気持ちで毎日を過ごすためには、じつは最も重要なことであり、最も効果がでやすいことなのです。
笑顔が無理なら、「こんにちは!」という挨拶だけでもいいと思います。
普段、仏頂面をしている人が「よう!」と明るく手を上げるだけで、印象は確実に変わるので、いつも笑顔の人より、逆に効果があったりするのです。
明るく生きている人は、自然体で生きている人です。
気持ちが変われば、周囲の人が変わるように、物事が今よりもいい方向に向かい動きだしてゆきます。
そして、自分の欲望に対して素直であることで、少なくとも精神面の負担は軽くなります。
気持ちが軽いから、明るい笑顔でいられます。
食べたいものを食べ、生きたいところに行くなど、ごく自然な欲望なので我慢する必要はないから、自分の欲望に素直に生きるという事を改めて見直してみる必要があります。
明るい気持ちで毎日を過ごすために、最初の一歩をどう踏み出すか、まずは本書をお手に取ってみて、自分が取り組みやすい方法をさがしてみませんか?