背骨の歪みと痛み~腱鞘炎~
- 2019年07月03日
- カテゴリー:痛みの原因と対策
今月も引き続き背骨からくる症状について
紹介していきたいと思います。
今回のテーマは背骨の歪みからくる
腱鞘炎についてです。
背骨の歪みが原因で腱鞘炎になるの?
と思う方もいると思いますが
意外なことに歪みによって
腱鞘炎になってしまうことがあります。
そもそも腱鞘炎とは同じ部位を繰り返し使い、
酷使してしまうことによっておこる
腱鞘の炎症のことをいいます。
腱とは筋肉と骨をくっつけている部分のことで、
腱によって筋肉の動きと連動して指を動かしたり、
腕を上げたりすることができるのです。
手首や指先には腱鞘といわれる
腱を通すトンネルがあります。
この腱と腱鞘が筋肉の動きの際に
擦れることで炎症が起こったものを
腱鞘炎といいます。
また、腱鞘に炎症が起こると体の中にある
ヒスタミンやブラジキニン
といった物質が出てきます。
この物質は体の炎症が起きた際に出る物質で
痛みを強くする作用があります。
これにより痛みが強く出てきてしまうのです。
特に腱鞘炎になる方の特徴としては、
・よく手を使うスポーツをする人
(テニスやバトミントン、卓球など)
・手先に負担のかかる仕事をする人
・デスクワークでパソコンや書くことが多い人
・頻繁にスマートフォンをいじる人
・育児で赤ちゃんを抱っこする機会が多い人
などに共通して腱鞘炎になることが多く、
さらにホルモンバランスの関係で女性のほうが
多く発症するといわれています。
この結果、
親指側の手首に起こる腱鞘炎(ド・ケルバン病・スマホ指)や
指先で指を曲げる際に引っかかってしまう
腱鞘炎(ばね指)などになってしまうのです。
ただ同じような条件でも
腱鞘炎になる人とならない人がいます。
その違いこそが背骨の歪みによるものです。
背骨が歪むことによってまず、
背骨から肩甲骨にくっついている
筋肉が硬くなります。
そうすると肩甲骨周りの筋肉が
どんどん動きづらくなり
肩甲骨の可動域が狭くなっていきます。
そうすると今度は肩甲骨が動きにくくなった分、
さらに末端の腕や肘にも
負担がかかるようになります。
この負の連鎖によって腕が硬くなり、
肘が動かしづらくなり、
最終的に一番末端の手首や指先にまで
負担がかかってしまうのです。
これにより歪みの強い人は
通常以上の負担が手首にかかってしまい
腱鞘炎になるのです。
腱鞘炎になると日常生活がとても不便になります。
そうならないためにもしっかりと
予防できるものは予防していく必要があります。
まずは簡単なストレッチから紹介していきます。
手首の筋肉は肘にくっついている筋肉が多いので
腕の筋肉をストレッチしてあげるのが効果的です。
~ストレッチ方法~
痛くない程度に手を反らし、
痛くない方の手で押さえます。
そうすると腕の筋肉が伸びるので
腕の筋肉が緩み手首の動きがスムーズになります。
続けて今度は手首を下に向け、
手首を曲げていきこちらも
痛くない方の手で押さえます。
これを10~20秒を2~3セットほど
やってみましょう。
次は腱鞘炎に効果的なマッサージの
ツボを紹介していきます。
・合谷(ごうこく)
万能ツボとも言われています。
親指と人差し指の交わるところで
手の甲側にあるツボです。
・大陵(だいりょう)
手のひら側の手首の真ん中にあるツボです。
・曲池(きょくち)
手のひらを見ながら
肘を曲げていった際に肘にしわができます。
しわのできたところから少し親指側にあるツボです。
・外関(がいかん)
手首の甲の真ん中から指三本分肘側に
進んだところにあるツボです。
・魚際(ぎょさい)
親指の腱鞘炎の際におすすめできるツボです。
親指と手首の間にあるツボで
手のひらと甲の中間に位置します。
今、紹介したツボを親指の腹で押してみましょう。
強さは痛気持ちいい程度で3~5秒程度押しては離し、
押しては離しというのを数回繰り返してみましょう。
日常生活の中では、
手首に負担のかかる動きを変えていきましょう。
デスクワークでは歪みを作ってしまわないように
姿勢が丸まらないようにして、1時間に1度は
休憩を入れて体を休める時間を作りましょう。
育児で手首に痛みが出る場合は
抱っこひもをメインに使うなどして
両手で抱っこする機会を極力少なくしてみましょう。
スポーツで痛みが出る場合は
痛みの出やすいフォームになっていることが多いので
一度フォームを改善したり、いつもより少し多めに
ウォーミングアップしてみましょう。
こういったことを意識するだけで
腱鞘炎になるリスクをかなり下げることができます。
腱鞘炎といっても色々な痛みがありますが、
・痛みが数週間続いている
・指先や手首に腫れ感や熱っぽさがある
・指の曲げ伸ばし、または曲げなくても痛みがある
・スポーツをしていて急に痛みが出た場合
などは腱鞘炎の可能性が考えられるので
一度体を診てもらいましょう!
ふなと川接骨院でも腱鞘炎にも対応してますので
いつでも相談してみてください。