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背骨と痛み~側弯症~

こんにちは!
小暑を迎え、本格的に夏の厳しさが始まりますが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 

さて、先月から引き続き今月も
『背骨からくる症状』という内容で
お送りします。

今回は、側弯症をテーマに
症状・原因・チェックの仕方・予防法などを
お教えします。

皆さんが背骨という部分脊柱とは、
首の骨(頸椎)
胸の骨(胸椎)
腰の骨(腰椎)
仙骨(仙椎)
尾骨(尾椎)から成り立っています。

背骨を横から見ると、
頸の骨、腰の骨は前方に弯曲(前弯)し
胸の骨は後方に弯曲(後弯)しています。


◎症状

背骨は、本来正面から見ると真っすぐですが、
側弯症とは、正面から見たときに
骨の捻じれを伴いながら、
背骨が左右に弯曲した状態で、
これを脊柱側弯症といいます。
通常、子供の時にでみられる脊柱変形を指します。

背骨が曲がってくるため、
以下のように体の表面に症状が
みられる場合があります。

両肩の高さの違い
肩甲骨の突出
腰の高さの非対称
骨盤の傾き
体幹バランスの不良

側弯が進行すると、
背部痛や腰痛、心理的ストレス、
肺活量の低下などの呼吸器障害、
まれに神経障害を伴うことがあります。

 

原因と病態

日本での発生頻度は1~2%程度、
思春期の女子に多くみられます。
無症状であることも多く、大人になってから
側弯症に気がつくこともありますが、
日本では、小中学校の健康診断などで、
お辞儀をして左右の肩・肋骨の高さの違いから
背骨の弯曲を調べる「モアレテスト」という
簡単な検査を取り入れることで
早期発見に努めています。

脊柱側弯症は
『機能性側弯』と『構築性側弯』
に大別されますが、
原因が明らかなものから、
原因の不明なものがあります。

*一般的にはコブ角という
弯曲の度合いの指標を用いて診断して
治療方針を決定します。
30度で装具、50度手術

機能性側弯

疼痛・姿勢・下肢長差などの原因による
一時的な側弯状態。
外的要因によるものが多いです。
弯曲は軽度でねじれを伴わないので、
その原因を取り除くことで側弯は消失します。
生活習慣や姿勢の悪さ、
腰椎椎間板ヘルニアなどの痛みによるもの、
生じる側弯も機能性に分類されます。
疼痛性側弯ともいいます。

構築性側弯

脊椎のねじれを伴った脊柱の側弯への弯曲であり、
元の正常の状態に戻らなくなった状態です。
この中にはいまだ原因がわかっていない側弯症と
原因である病気がわかっている側弯症があります。

特発性側弯症

脊柱側弯症のうち80%の割合を占めますが、
その原因はいまだ不明です。
家族内発生が多いことから
遺伝の関与が考えられますが、
いまだ特定の遺伝子は明らかになっておりません。
特発性側弯症が進行するかどうかを
予測することは難しい点もありますが
年齢や弯曲の型、程度などが参考になります。
一般には、年齢が若く、
女子では初潮や骨の成熟が未熟な
例は進行しやすいと考えられます。
*歪みと曲がり方が比例する傾向が多い。

先天性側弯症

背骨などに生まれつきの異常があるために、
成長期に左右の差が出ることから側弯症に進行します。
泌尿器系や心臓などのほかの臓器にわたって
生まれつきの異常がある場合が少なくありません。

神経原性側弯症

神経が障害されたことによって、
背中や横腹に筋肉が麻痺したために
脊柱を支える力が失われ、曲がってきたもの。

*文部科学省は平成27年度限りで座高測定を廃止し、
平成28年度から学校の健康診断で
関節・筋肉・骨などに異常がないかを
調べる新検査を導入しました。
子供たちを取り巻く環境の変化に応じ、
「省略可能」と判断したそうです。

その理由として
最近、運動不足でしゃがむことができない子供、
クラブ活動のし過ぎで炎症になるこどもが
増えており、健康問題などが、
学校の現場で多発している状況。
『しゃがむことができず、
学校の和式トイレが使えない、
跳び箱で手をついただけで
骨折する子供が増えている』
(学校健康教育課)があります。
こうした状況を受け、
運動器障害の早期発見に向け
検査項目を追加したそうです。

◎検査方法

側弯症を正確に診断するためには、
最終的には医師によるレントゲン検査が必要ですが
家でも簡単な方法でチェックすることができます。
特にお子さんの場合、日常生活の中で、
洋服を着た時に両肩や背中が合わない、
高さに違い、スカートやズボンの丈が左右で
違っていることからも気づくこともあります。

また、前かがみや正座をさせて
お辞儀をさせることで
見つけることができます。

・前屈検査

両手の手の平を合わせ、
肩の力を抜いて両腕を自然にたらし、
膝を伸ばしたままでゆっくりおじぎをさせます。
肋骨や腰に左右のいずれかに、
もりあがりがあり、左右の高さに差があるかどうか。

・正座でお辞儀をする

正座をしたら、前かがみをさせます。
足元を見て、どちらかの足に重ねているかどうか。

↓こちらは悪い例です。
足を重ねて正座をしているため、側弯の気があります。

側弯症は文字通り背骨が側弯しているのですが、
一般的な症状は、実は側弯と同時に
背骨を含む骨格に回転方向のねじれが発生している
ことが多いです。
この捻じれに伴って頸の骨から胸郭全体、
骨盤まで歪んだ状態
になっています。
それによって肩甲骨の高さが左右で違っていたりと
様々なところに影響が出てきます。
肩の高さが違うと腕にまで影響を及ぼし
骨盤が歪むと脚に影響が出てきたりします。
全身が歪み、ねじれるとそれ自体で
側弯を定着させる機能として
作用している傾向があります。

予防

身体への影響も側弯の程度によりますが、
初期の段階であればその原因を取り除くことで、
症状は消失します。
治療は、側弯の原因や程度、
年齢や骨成熟度などによって異なりますが、
弯曲が進行する前に早期発見、治療を
開始することが予防につながります。

このことから学校検査も行われています。
脊柱の成長期である思春期に
悪化する場合が多いため、
当接骨院でも原因や対処することも
承っておりますので、
まずは、一度ご相談ください!