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スポーツ障害について~オスグッド病~

10月も半ばになってきましたね。
暑い夏が終わりだんだんと過ごしやすくなってきます。

今週はオスグッド病(膝下部分に痛みや腫れを伴う)についてお話をしていきます。
オスグッド病1
スポーツをしている・していた方一度は聞いたことがあるかと思います。
正式名称はご存知ですか?

オスグッド=シュラッター病」と、名がついています。

早い子では、小学校の中学年ぐらいで膝が痛いと言いだし、オスグッド病であると診断されることがあります。
スポーツクラブや部活、体育などでたくさん飛んだり、跳ねたり、活発に動いたりする子に症状が出やすいです。
軸足で症状が出ることが多く、急激なストップ動作によっても起こります。
オーバーユース症候群(一回の力で怪我をするのではなく、使いすぎによって起こる障害)から引き起こされ、偏った身体の使い方も原因として考えられます。
例えば、サッカーをしていると、自分の利き足でボールを蹴ってしまうため、左右どちらかに力が偏りがちです。そのため、軸足である方に発症リスクが高まってしまうのです。しかし、「利き足じゃない方をどのように使うかも重要」と言うように、障害の対策として左右に力を加えるバランスを考えるのも成長期の子供たちにとって必要と言えるでしょう。

また、成長期を迎える頃になると、膝の下が痛みだす子が現れてきます。成長痛だと思って放置されがちですが、もしかするとそれは「オスグッド病」かもしれません。

痛みはいったん発症すると3ヶ月以上続くことが多く、中には1年以上も痛みが続いてしまう子もいるでしょう。

まず痛みが起きる仕組み

この膝の痛みに大きく関係しているのが、太ももの前にある筋肉。「大腿四頭筋」といい、文字通り4つの筋肉から成り立っています。骨盤や太ももの骨といった足の付け根付近から始まり、膝のお皿を越えて、その下にある脛(スネ)骨の「脛骨粗面」についている筋肉です。
オスグッド病2

症状

スポーツ動作全般で発生しますが、特にジャンプ動作(バレー、バスケ)での膝の屈伸時やダッシュキック動作(サッカー)で起こりやすく、膝蓋骨下方にある脛骨粗面に集中した痛みと圧痛が主な症状です。局所の熱をもった感じや腫れ、骨のふくらみが認められます。時には両側に発生します。ジャンプ時の痛みが原因でジャンプ力が低下したり、ダッシュ時の痛みでタイムが低下したりするなど、スポーツ能力の低下に直結しますが、急性外傷(突発的なケガ)ではないためにスポーツ休止の判断が難しく、現場では痛みを抱えながらもスポーツ活動を継続している選手が多くいます。

 

ここで、自宅でできるセルフチェックポイントです!

今の自分やお子さんの状態と確認してみて下さい。
こまめに身長測定をして危険な時期を知ってもらう!
子供たちの身長は15歳までは増加傾向にあります。なかでも11〜12歳は身長が急激に伸びる時期です。身長が伸び始める時期は子供によって違いますが、この年齢に近い子供たちは定期的に身長測定を行うことで「危険な時期」を推測できます。

  1. 脛骨粗面を自分で押さえて痛みを確認!
    オスグッドの特徴的な所見は「脛骨粗面の圧痛」です。11〜12歳ごろの子供には定期的に脛骨粗面を押さえて痛みがないか確認させるようにしましょう。もし痛みがあるようなら運動量を制限してオーバーワークにならないように注意が必要です。
  2. スクワットで痛みを確認!
    「アキレス腱が硬く腱が浮いている」「太ももの裏が硬く腰が丸くなっている」

この2点のようなスクワットの姿勢になるくらい、柔軟性が低下してしまっている部分があります。柔軟性の低下がある部分をストレッチしていくことが本当の予防になります。
オスグッド病6

次は必ず押さえてもらうべきセルフケア!
オスグッドになっていても、適切なケアを行えば痛みをコントロールできます。

これだけは自宅で行ってほしいセルフケアです。

  1. 入浴して筋肉の柔軟性を高める!
    筋肉の柔軟性を高めるには温熱療法が効果的です。一番簡単な方法は入浴です。入浴する時は浴槽につかって血行をよくし、硬くなっている筋肉の柔軟性を高めましょう。

  2. 大腿四頭筋のストレッチは最重要!ほかにもストレッチしておきたい場所が!
    だいたいの柔軟性は、低下もしくはこれから低下してくる可能性が高いため、必ずストレッチを行うように説明しましょう。
    しかし、大腿四頭筋のストレッチだけでは痛みは軽減しません。オスグッドの子供たちは、後方重心になっていたり、足関節が硬くなっている場合が多くその要因にもアプローチしていかなければ再発を繰り返してしまいます。ハムストリングや大臀筋の柔軟性の低下は骨盤の後傾を、下腿三頭筋は足首の柔軟性の低下を引き起こし、後方重心になりやすくなってしまいます。

  3. 骨盤を前傾させる練習を!
    骨盤が後傾したままで日常生活を過ごしていると、なかなか前傾位に動かせなくなる場合もあります。四つんばいで背骨を丸めたり反らしたりすることで、骨盤を前後に動かし前傾位を保てるようにしていきます。

何度もお伝えしている大腿四頭筋のストレッチ方法

立って行う場合…
①片足で立ち、上げているほうの膝を曲げて足首を掴む(安定しない場合は壁に手をつけるなどして安定させる)
②太ももの前の部分が伸びている感じがしたら、20秒キープする
③ゆっくりと元に戻し、もう片方の足も同様に行う
オスグッド病3

座って行う場合…
①片足を曲げ、曲げたほうの足の甲が床につく状態で床に座る
②両手を後ろに置き、体をゆっくり後ろに倒す
③そのまま20秒キープする
④曲げている足を伸ばし、もう片方の足も同様に行う
オスグッド病4
本当の原因は大腿四頭筋の硬さではなく、大腿四頭筋を硬くしてしまった動作を繰り返し行なっていることにあります。だから、動作を確認する必要がありますが、スポーツによって動作は様々です。なので先ほどのスクワットをしてみて簡単にチェックすることが大切です。

子供の頃オスグッド病になってしまい、現在大人になった方もいるかと思います。
オスグッド病5
症状
運動により強い力が再び膝に加わると起こることが多い。
また、特に運動をしていなくても痛みが出る、成長期から痛みが継続することもあります。痛みがでる状況は膝に負担がかかる仕事に就く。趣味の運動を始める。ヒールを履いて歩く。

大人の大きな悩み2つ
・膝の痛み
・骨の出っ張り

痛みは膝部分と骨の出っ張り部分になります。骨の出っ張り部分を押すと痛い方が多いですが、これは飛び出した骨を覆っている骨膜には感覚の神経があり、その骨膜が圧迫されると痛みを感じます。スネを打つと痛いのと同様の原理で、痛みもそれに近いのではないでしょうか?

そのため、対処的にこの痛みを軽減させるにはクッションのようなものを使う方法があります。サポーターを自分で改良してクッションをつけて利用している方もいるようです。

そして治療法
成長期の子供と違い、骨の成長が止まっているため、膝に負担をかけずに休んでいても治ることはありません。
・手術
・ストレッチ
手術の目的は痛みを取るためと骨の出っ張りをなくすためのどちらかです。ストレッチは太ももの柔軟性を高めて、膝への負担を減らします。

オスグッド病は成長期が終わると共に治ると言われています。ただし、発症した時点できちんと治療せず放置してしまうと大人になっても障害が残ることがあります。きちんと、手当をして今後再発しないように完治させることが大事です。オスグッドは体の歪みからくる負担が原因となるといわれています。ストレッチで身体の歪みを正し、故障しにくい体つくりが大事です。

今回はセルフチェックやストレッチのポイントなどお話ししてきましたが、オスグッド病などの「成長期のスポーツ障害」は本人の努力や意識だけで予防できるものではないといえます。保護者やコーチ、指導者などスポーツに携わっている方が皆同じ方向を見て実行していくことで、成長期の子供たちの苦痛を少しでも回避することができるのではないでしょうか。

大切なのは運動前のウォーミングアップ「ウォーミングアップで防げる障害もある」と言うくらいウォーミングアップは予防という意味で重要視されています。ウォーミングアップの意識を変えるだけで自分の身体としっかり向き合う時間にすることが大切です。ウォーミングアップの時点で違和感や痛みに気付いた場合は、指導者や保護者に相談して、オスグッド病なのか?成長痛なのか?誤って判断をしないように!

放置せず正しい治療を行う必要があります。

適切な治療をすれば改善が見込めるものです。子供は痛みがあっても我慢してスポーツを頑張りすぎてしまったり、休むことに抵抗があったりして、自分の症状を伝えられない場合もあります。なので、保護者やコーチ・指導者の方が知識をもって子供の状態を判断していただけるといいと思います。
ふなと川接骨院では、こういったスポーツによる痛み、日常生活による痛み、全ての根本原因は身体の使い方や歪みからくると考えています。
対症療法ではなく根本的に見直してみませんか?